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電磁場と身体

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 ※Gerd AltmannさんによるPixabayからの画像です。

健康に対して、電磁場の影響があるのかないのか。

そんな議論が何年も前から行われています。

しかし、決定的な結論は出ていないようです。

携帯電話やコンピューターなど、電磁波を出す機器は、人々の身近に多くあります。

電磁場が身体に悪いと決めつければ、これらの機器の使用に、大幅な制限が必要となります。

また、健康被害が心配になった人たちは、電化製品を買わなくなるかも知れません。

そうなると、電化製品を製造している会社や、多くの機器を使って、システムを構築した組織は、とても面倒な状況に、追い込まれてしまうでしょう。

国もその組織の一つです。

電磁場の問題が大きくなって、全てのコンピューターや携帯電話に、何らかの処理を加える事は、できれば避けたいでしょう。

多くの時間や、多額の費用がかかりますし、処理の間、作業が中断されるかも知れません。

これまでに身体の不調を、訴えた者がいた場合、それが職場の電磁場によるものだとなると、その保障問題も絡んで来ます。

また、コンピューターや携帯電話の製造や使用に、制限がかけられることで、経済活動が低下する事も、恐れるでしょう。

そう考えると、電磁波による健康への影響はないと、国が主張しても、今ひとつ信用ができない面はありますね。

現実の問題として、明らかに病気になったと言える人が、目立つほどにはいません。

その事が、現在の電波の規制状況の、正当性を主張する根拠にはなるでしょう。

でも、たとえば誰かが癌になったとして、それが電磁波のせいだと、証明できるでしょうか。

癌の誘因となるものは、電磁波以外にもたくさんあります。

それらの影響ではなく、電磁波の影響だと言い切る事は、誰にもできないでしょう。

もしかしたら、他の誘因と電磁波の間に、癌を発生させるための、相乗効果があるのかも知れません。

しかし、それを誰かが証明しない限り、そういう効果があるとは、認められないのです。

 ※Peggy und Marco Lachmann-AnkeさんによるPixabayからの画像です。

病気というほどではないけれど、頭が痛いとか、倦怠感があるとか、風邪を引きやすいとか、そんな症状が出る人は、どうでしょうか。

この程度の症状であれば、病院には行かずに、自分で薬を飲んだり休んだりして、何とかしようとするでしょう。

病院に行かなければ、こういう症状の人が多かったとしても、統計には反映されません。

それに、病院へ行ったとしても、やはり電磁波のせいだと、断定する事はできないのです。

それでも、高圧線の近くに暮らす子供の、小児癌の発生率の上昇が、電磁波と関係があると、指摘されています。

それを考えると、電磁波が何らかの形で、身体の細胞に影響を及ぼすのは、間違いないと思われます。

 ※Holger SchuéさんによるPixabayからの画像です。

ただ、その影響力に対する、個人差が大きいのでしょう。

そのため、明らかな病気とわかる人が、それほど多くないように見えるので、あまり注目されないのだと思います。

その結果、電磁波を怖がる気持ちよりも、携帯電話や家電製品の便利さを、歓迎する気持ちの方が強くなるのです。

ところで、電磁波は身体に、どのようにして影響を与えるのでしょうか。

電磁波の影響で、細胞核の遺伝子が傷つけられると、いう事があるそうです。

核が傷つけられれば、癌細胞が生まれる原因になり得ます。

しかし、調子が悪いけれど、まだ病気とは言えないという場合は、どういう機序なのでしょうか。

細胞が活動する時、微弱な電気的変化が、細胞表面に生じます。

心臓が動く時に、心臓全体に流れる電気を、外から拾い上げたものが、心電図です。

脳の働きに応じて、脳神経細胞の間を伝わる電気を、外から記録したものが、脳波です。

心臓や脳の細胞だけでなく、全ての細胞が活動時に、微弱な電気を発生させています。

電気が流れる所には、磁場が生じます。

つまり、人間の身体には、微弱な磁場が発生してるのです。

どんな磁場になるかは、そこに流れる電流の、状態によって決まります。

逆に言えば、磁場を変化させれば、電流の動きに、影響を与えられるという事です。

 ※Gerd AltmannさんによるPixabayからの画像です。

強い電磁波に曝されると、恐らく細胞の磁場は影響を受け、細胞に発生する電気は、正常な流れを阻害されるのだと思います。

その間、その細胞の活動が、低下すると考えてみましょう。

そう仮定すれば、長時間、電磁波の影響を受け続けると、その間、身体の細胞の働きが、抑えられると推測できます。

ただ、それは細胞が破壊されたり、完全に動きを封じ込められるほどの、影響ではないと思います。

そんな事があるなら、既に世界中で原因不明の病気が、蔓延しているでしょう。

完全な活動停止にはならないので、身体全体として、様々な機能は維持されています。

それでも活動が抑制されるので、身体は負担がかかった状態、無理をしている状態になっていると思われます。

その結果、疲れやすくなり、風邪を引きやすくなるという事が、生じるのでしょう。

場合によっては、免疫機能が抑えられた結果、癌細胞が発生しやすくなる事も考えられます。

身体や細胞が作る、微弱な磁場を想像してみて下さい。

磁石の周りに鉄粉を撒いてできる、磁力線のようなものです。

次に、高圧線や家電製品が生み出す、強力な磁場を思い浮かべて下さい。

磁力線の太さは、細胞が作るものよりも、ずっと太くなります。

今度は、この強力な磁力線が、身体の微弱な磁力線を、乱している様子を考えてみて下さい。

 ※Gerd AltmannさんによるPixabayからの画像 です。

磁力線を乱された細胞は、思うように活動ができません。

死ぬわけではありませんが、ぜーぜーと苦しんでいます。

そんな苦しむ細胞が集まった、身体を思い浮かべて下さい。

身体の持ち主は、自分が病気だとは思っていません。

何となく、身体の不調を感じていますが、細胞たちが喘いでいる事には、気がつきません。

どうでしょうか。
想像できましたか。

これが私が推測する、身体への電磁場の影響です。