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体の栄養 心の栄養 その1

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 ※RitaEさんによるPixabayからの画像です。

体を維持するためには、栄養が必要です。

成長期においては、維持するばかりでなく、成長に必要な分の栄養も、考慮しなくてはいけません。

栄養が偏ったり欠乏したりすると、ちゃんと成長できなくなったり、健康を維持できなくなります。

一方、不必要に栄養を摂り過ぎると、肥満や成人病の原因になります。

とくに取り過ぎる栄養としては、炭水化物が一番に挙げられるでしょう。

処理できないほどの糖分は、中性脂肪に変えられ、皮下脂肪や内臓脂肪として、蓄えられますが、脂肪に変えられるまでの間は、血液中に留まります。

在庫処分ができなくなった品物が、倉庫にあふれているような感じです。

それは高血糖状態と呼ばれ、血管を傷めたり、免疫低下を招いたりすると言われています。

免疫が低下すると、風邪を引きやすくなりますし、癌細胞を抑える力が落ちて来ます。

今、騒いでいる新型コロナウィルスが感染すると、重症化する恐れがあるわけです。

しかし何故、炭水化物を摂り過ぎてしまうのでしょうか。

それは、甘い物がおいしいという、公式が出来上がっているからです。

 ※Free-PhotosさんによるPixabayからの画像です。

昔は砂糖は貴重なもので、高級品でした。

それで、甘いものは高級だという認識が生まれ、甘い物を食べられるのは、幸せなことだという考えが、受け継がれて来たのではないかと思います。

甘さが、おいしいという思いを、引き出していることも、このことに拍車を掛けたのでしょう。

今は、砂糖は簡単に手に入るようになりました。

高級品の砂糖もありますが、それでも手が出ないような値段ではありません。

もはや、貴重で有り難いものではなくなりましたが、かつての甘さを崇拝する思考は残り、手に入りやすくなった分だけ、過剰摂取へと突き進んだのでしょう。

私が子供の頃は、ケーキは年に一度、誕生日に買ってもらえるかどうかでした。

今は、記念日に関係なく、ケーキが食べられますし、ケーキ以外のスイーツと呼ばれるものが、巷にはあふれかえっています。

また、それとは別に、食事もしっかりきちんと食べます。

主食はもちろん、炭水化物です。

おかずがなくても、炭水化物だけで食事を済ませる人も、少なくないでしょう。

でも、これは体によくないことですし、自らの好奇心を封じ込めているのと、同じです。

 ※Please Don’t sell My Artwork AS ISさんによるPixabayからの画像です。

味覚には、甘さ以外のものもあるのに、甘さばかりが注目され、他の味覚は無視されがちです。

酸味や苦味などは、逆に嫌われ者になることも、あるぐらいです。

しかし、他の味覚がなく、甘さだけしかわからないとすれば、どんな感じになるか、想像してみて下さい。

恐らく、食に対する興味が薄れてしまうでしょう。

食べるという楽しみが、失われてしまうと思います。

他の味覚があるからこそ、甘みが引き立つのです。

辛味や苦味、酸味などは、調味料のように、均一化されてしまうと、確かにおいしくないと思います。

しかし、食材の中のそれらの味は、他の味や香り、食感などと一緒に味わうものです。

また、その食材を他の食材と混ぜて調理することで、ひと味もふた味も違った、おいしい料理ができるのです。

甘さばかりを特別扱いするのではなく、他の味を対等に評価し、様々な食材に目を向けることが、食べ物のおいしさを知るきっかけになるばかりか、健康にもいいのです。

 ※Sharon McCutcheonさんによるPixabayからの画像です。

味付けの薄い食べ物は、病人が食べる物という公式に、なっている人もいるでしょう。

でも、それは病人が食べる特別食なのではなく、人間が本来食べるべきものだと、受け止めた方がいいでしょう。

つまり、悪い物ばかりを食べて病気になった人が、本来の自然な食べ物を食べるようになったというだけで、一般の人の食べ物こそが、間違っているということです。

自分が正しい、間違っていないという考えが、病気の人が食べる物を、貧弱で特別なものに、見せてしまうのです。

病気を治すというのは、自然な状態に戻すということです。

病気の人が食べる食事が、おいしくないのだとすれば、それは、そういうものがおいしくないという、思い込みのせいでしょう。

あるいは、調理をする人の腕が悪いのでしょう。

病人の食事なんて、こんなものだろうとか、栄養のバランスが採れてさえいれば、それでいいと考える人が、調理をすると、まずおいしくないと思います。

食材を選び、相手のことを想い、自分がおいしいと思って作ってこそ、初めておいしい料理ができるのです。

 ※FineGraphicsさんによる写真ACからの画像です。

食事は、食材だけではなく、料理を入れる器や、料理を載せるテーブル、部屋の雰囲気などでも、全然違うものになります。

食事とは、そういうもの全部を含めてのことなのですね。

それは、体の栄養を摂るだけでなく、心の安らぎにもつながる、大切な要素です。

食事の偏り、栄養の偏りは、味覚を存分に楽しむことを知らず、流行に流されていることが、大きな原因だと思います。

流行に流されるというのは、確固たる自分というものが、ないということです。

自分の味覚を通して、世界を探求するつもりで、いろんな食材を味わってみて下さい。

調味料や化学物質でごまかされた味ではなく、食材そのものの味です。

それが自分の体を作ってくれているのだと、理解して味わえば、自分が生かされていると感じるでしょうし、全てに対して感謝の気持ちを、持てるようになるでしょう。

それは、とても幸せな一時を、もたらしてくれるのです。