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ベーシックインカム さらにその後

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世界的な新型コロナのニュースばかりが報道される中、アメリカのロサンゼルス市とシカゴ市で、低所得者を対象とした、実験的なベーシックインカムが導入されることになったという、記事を見つけました。

ロサンゼルス市と同じカリフォルニア州の、ストックトン市が2019年から2年間、ベーシックインカムを行ったところ、毎月の給付金によって生活が安定したため、フルタイムの仕事を見つけやすくなったなどの効果があったと言います。

それで、今ではアメリカの約40都市が、ベーシックインカムを導入する検討を、始めているそうです。

これはすごいことだと思います。

ヨーロッパでも、ドイツやオランダ、イタリアなどでベーシックインカムが行われ、その効果は認められているようですが、そのコストが問題点となっているようです。

また、少ない金額であっても、ただでお金をもらうことで、労働意欲が減るという指摘もあるようです。

しかし、逆に言えば、コストさえ何とかなれば、制度自体には問題はないということでしょう。

お金を手に入れることで、労働意欲がなくなるのは、ベーシックインカムの問題ではありません。

それは何事もお金を基準にして考える、資本主義の悪い価値観が原因でしょう。

自分がやりたいことを目指す、という生き方ができるのであれば、ベーシックインカムは大きな力となるはずです。

働く意欲を削ぐようなことには、決してならないでしょう。

ベーシックインカムによって、労働意欲が失われるのは、これまで住民がやりたくもないことを、無理に押しつけられて来た、ということの表れなのです。

コストは問題があるでしょうが、ベーシックインカムとう発想自体は、将来性のある考え方でしょう。

ベーシックインカムは、単なる貧困対策ではなく、貧しい人に労働の機会を与える、きっかけ作りです。

生活のために働くのではなく、自分の夢を叶えるために、働く支えとなるものなのです。

収入を得たら打ち切られてしまう、生活保護とは意味合いが、全然異なるのです。

アメリカの多くの都市で、ベーシックインカムが導入されようとしているのは、その意味が理解されていることと、少しでも多くの貧しい人が、平等に暮らせるようにという試みです。

この気持ちこそがもっとも大切なものであり、この想いを持たずに、形ばかりのベーシックインカムをやれば、それは必ず失敗すると思います。

アメリカでベーシックインカムが、当たり前の制度となったなら、恐らく日本でも取り組んで行くことになるでしょう。

それがいつのことになるのかはわかりませんが、資本主義の象徴であるアメリカで、この制度が認められつつあるということが、人間の意識の大きな変化に、繋がって行くような気がします。

ここは大いに期待したところですね。