星のささやき

私たちの宇宙は、138億年前に誕生したと言われています。
現在、最も遠くにある星の光は、131億光年離れた所にあるそうです。
131億光年とは、光が131億年かかって到達できる距離です。
そんな遠くから、ようやく光が地球に到達したのですね。
よく言われるように、星空に見える星の光は、今この瞬間のものではなく、過去にその星から発せられたものです。
どのぐらい過去なのかは、地球からどのぐらい遠く離れているかによります。
一番近い星、月の光は、地球に届くまで、1.3秒です。
月については、ほとんどリアルタイムでの観測と言えますが、正確には1.3秒前の月を眺めていることになるのです。
太陽の光は、8分で到達しますから、見えている太陽は、8分前の太陽ということです。

夜空に見える恒星で、最も明るい星、シリウスまでの距離は8.6光年です。
つまり、私たちが見上げるシリウスは、8.6年前の姿ということですね。
一番近い恒星は、プロキシマ・ケンタウリという赤色矮星で、4.2光年の所にあります。
太陽系に属する星と比べると、自ら光を放つ恒星は、かなり遠い所にあり、その光は長い時間をかけて、地球に届くのです。
この光を、単に星が発した光と捉えると、その星の過去の姿を眺めている、というだけの話で終わってしまいます。
でも、この光をその星が発した、ささやきと捉えると、どうでしょうか。

星にも心があります。
もちろん、人間が認識しているような心ではありません。
全ては元は一つでしたから、人間に心があるのなら、他の存在にも、その存在なりの心があるはずです。
人間は脳と心を同じものと捉えがちですが、それは正しい考え方ではありません。
人間の脳は、人間の意識形態を形成するのに、必要なだけであって、人間以外の存在には、必要ないものです。
星には星の心があるのです。
その星が発している光は、当然、その星の心を表現したものであり、星のささやきと言っても構わないのです。
そのささやきは、歌かもしれません。
ただの光だと捉えるのも、その人の自由ですが、星のささやきや歌と捉えたほうが、ロマンチックに思えませんか。

そのささやきは、その星を眺めた人の心に伝わります。
ただ、誰かの声が聞こえても、それをただの音だとしか受け止めていないと、その意味は伝わりません。
それと同じように、星の光をただの光だと思っていると、星のささやきは聞こえないでしょう。
星に心があり、光という形で、そのささやきを届けていると受け止めれば、夜空がそれまでとは違ったように、見えるのではないでしょうか。
そのささやきが何億年前に、発せられたものだとしても、ささやきを受け取ることができた人は、星と心が通じ合います。
肉体が死んでも、存在としての人間は、死滅することがありません。
それと同じように、遥か遠くにある星が、その光を受け取った今、すでに消滅しているかもしれませんが、その星の心がなくなることはありません。
星のささやきを受け取ることができた人は、リアルタイムでその星の心と、心を通わせているのです。
夜空を見上げた時、心の中で星々に声をかけてみて下さい。
きっと、あなたの心は、夜空一杯に広がるでしょう。
