うまく行かない結婚 その1
幸せを期待して結婚したのに、そこにあったのは、期待とは正反対のことばかり。
互いに好き合って一緒になったはずなのに、何だか気持ちが冷めてしまったみたい。
別に喧嘩をするわけでなく、浮気をされるわけでもなく、それなりにうまく行っていると思うけど、何かしっくり来ない。
こんな感じで、結婚生活に疑問を抱く人はいませんか。
一生に一度と決めていたはずの結婚で、失敗してしまうと落ち込むでしょう。
だから、自分は失敗していないと信じたいし、失敗したとは認めたくない。
今がうまく行っていなくても、頑張ればみんなが羨むような、結婚生活を築くことができる。
そんな風に考えたくなると思います。
結婚というものは、遥か昔からあるもので、人間にとっては、当たり前のものになっています。
結婚することで一人前と認められますし、結婚することで子孫を産むことが、できるわけです。
もちろん、結婚をしていなくても、子供を産むことはできますが、そんな人は道を踏み外した者と、見られる風潮が日本にはあります。
肩身が狭い思いをしたくないがために、子供ができたのを理由に、好きでもない相手と、一緒になるという場合もあるようです。
こんな結婚では、うまく行くわけがありません。
うまく行っているふりはできても、実際は互いにストレスだらけでしょう。
そもそも結婚というものは、人間が作ったルールです。
自然のものではありません。
子供を産み増やさなければ、そこの地域は廃れて行きます。
だからこそ、結婚は本人たちよりも、地域や家にとって、重要なものだったと思われます。
特に昔は、地域や家が望む結婚は、子供を産むことが前提でした。
なので、子供を産めない女性が、里へ帰されることは、実際にありました。
権力者は本妻が子供を産めなければ、側室というお妾さんに、子供を産ませるということもしていました。
男尊女卑の社会ですから、主導権は男性側に置かれることが、多いようです。
個人主義の国では、女性の方が強いこともあると思いますが、日本では、まだまだ女性の立場は弱いと言えます。
そんな流れの中にある結婚ですから、結婚というものに対するイメージが、世代によっても違いますし、男女によっても異なるでしょう。
その結果、思ったのと違うということになるのです。
でも、結婚は人間社会が勝手に作ったルールです。
また、人間社会が勝手に作った、男女の価値観でもあります。
一人一人の人間は、そんなルールに従って生まれて来たのではありません。
私たちは自然の一部であり、心の赴くままに生きる存在です。
結婚という制度は、そんな自由な私たちを、一つの枠の中へはめ込むものです。
理想的な相手と巡り会えたのであれば、そんな枠も問題にならないでしょう。
でも、そうでなければ、この枠は逃げることのできない壁となります。
結婚生活を続けるのも苦しいし、続けられなくなっても、やはり苦しみます。
それは心の苦しさであり、不自然な枠を受け入れたことによる、苦しみです。
この苦しみから逃れるには、結婚というものについて、深く考えてみる必要があるでしょう。