弱肉強食 その2
人間社会でも、弱肉強食の世の中などという、見方があります。
お金や権力がある人、有名人や人気者、特殊な技能や才能を持つ人。
こういう人たちは、人生の成功者とされ、余程ヘマをしなければ、暮らしに困ることもなければ、楽しい生活が約束されているように、見えるかもしれません。
一方、お金にも権力にも縁がなく、自慢できるものが何もなく、他人から注目なんかされたことがない、という人たちは、毎日を窮屈な思いで過ごし、将来への不安も抱えています。
高給など期待できるはずもなく、安い賃金でいいように使われるばかり。
お前の代わりなど、いくらでもいるぞと、言わんばかりの待遇に耐えながら、生きるのに必死の暮らしです。
こんな関係を見れば、世の中は弱肉強食で、自分たちは会社のいいようにされている、と思いたくなるでしょう。
その会社も、小さなものは大きなものに吸収されたり、ライバル会社との戦いに敗れて、潰れてしまうものがあります。
これも一見すれば、弱肉強食の構図でしょう。
でも、誰が強者で誰が弱者なのかと、決めつけてしまうのは早計です。
会社は従業員があって、初めて成り立ちます
従業員全員に辞められると、どんなに大きな会社であっても、すぐに潰れてしまいます。
それまで経営者として、ふんぞり返っていた人たちも、あっと言う間に全てを失い、失業者になることでしょう。
小さな会社も、工夫しだいでは、大きな会社に吸収されずに済みますし、ライバル会社と共存することも可能です。
何もしないで威張っている政治家たちを、本気でなくそうと思うのであれば、みんなが選挙で落とせばいいのです。
比例代表という仕組みも、みんなが怒ってやめさせるべきでしょう。
力が強いと思われる人たちが、その地位を守るための方法は、他の人々に、お前は弱者で逆らえば生きて行けないぞ、と思い込ませることです。
学歴があろうがなかろうが、財産があろうがなかろうが、資格があろうがなかろうが、そんなのは関係ありません。
自分で自分を弱者だと決めつけなければ、現状を打破するための力が、必ず湧いて来ます。
こういう生き方でないと、生きて行けないぞと、上の人間に都合のいい人生モデルを、多くの人はすり込まれています。
でも、暮らし方は様々です。
誰かが作った枠にはめられた、人生モデルなど必要ありません。
自分の人生を作るのは、自分自身です。
また、世の中は弱肉強食だと思うのではなく、助け合いだと思えば、同じ世の中が、全く違うように見えるでしょう。
植物が動物に栄養を与えるように、他の人たちのために生きることを、生き甲斐とする人たちも、世の中には少なくありません。
そんな人たちの生き方を見れば、世の中が弱肉強食ではないと、わかるでしょう。
また、何がその人たちの原動力になっているのか、確かめてみて下さい。
きっと、自分が自分らしく生きるための、大きな力をもらえると思います。