> 社会 > 経済・貧困 > 国民のみなさま

国民のみなさま

この記事は3で読めます。

「国民のみなさま」

この言葉は、政治家が自分の立場が悪い時や、選挙の時などに、よく使われます。

国民に対して、低姿勢をアピールして、自分の傲慢さを隠そうとするわけです。

端から国民を、小馬鹿にしているような政治家もいますが、そんな政治家でも自分の立場が危うくなると、やはりこの言葉を使います。

そもそも、この言葉はとても違和感のあるものですね。

「国民のみなさま」と言う言葉を使うのは、自分は国民ではない特別な存在である、と述べているようなものです。

低姿勢を装いながら、自分はお前たちとは違うんだと、堂々と宣言しているわけです。

政治家というものは、選挙で選ばれるだけのことであり、彼らもまた国民の一人であるはずです。

それなのに、政治家という立場になった途端、自分は国民ではないような意識を持つわけですから、国民目線の政治ができるわけがありません。

自分もまた国民の一人であり、他の国民たちの思いを代表して仕事をするのだ、という意識こそが求められているのに、実態は全然異なります。

国民は、選挙の票を集めるための道具に過ぎず、本当に国民のために仕事をする者は、ほとんどいないように思えます。

オリンピックやコロナが絡んだ、今の日本の政治を見れば、政治家が国民以外の所にばかり、目を向けているのが、よくわかります。

これまでは、ごまかし続けられた汚点が、今度ばかりは隠しきれず、顕わになっています。

面白いのは、国民が注目している中で、無茶苦茶で無責任な発言が、繰り返されることです。

政府や大臣に責任が及ばないように、いろいろ工夫しているつもりなのでしょうが、全然国民をごまかせるようなものになっていません。

あまりにも滑稽な答弁には、呆れて笑ってしまうほどです。

彼らは無能と言うより、初めから国民のために、動くつもりがなかったのでしょう。

どうすれば、人々がついて来てくれるのかが、理解できるわけもなく、右往左往するばかりです。

しかし、彼らに今のポジションを与えたのは、私たち国民です。

自分たちの選択した結果が、目の前に突きつけられているのです。

政治に無関心な人も多いと思いますが、さすがに今回は、そんな人までをも巻き込んで、政治を変えなければならないという、気持ちにさせることでしょう。

また、政治など当てにしないで、自分たちで道を切り開こうと考える人も、出て来るでしょう。

そういう意味で、今の政治家たちは、いい仕事をしているのかもしれません。