領土問題 その2
他国と争う領土について、そこは古来より我が国固有の領土である、と言いますが、これは全く勝手で傲慢な言い草です。
古来とは、一体いつのことを言っているのでしょうか。
そもそも領土という発想が、愚かです。
領土というものは、人間が勝手に線引きをして、想定したエリアに過ぎません。
地球が誕生した時から、人間が存在していて、その時から、ここはどこの国だと、地球から割り当てられたのなら、話は別ですが、実際はそうではありません。
どこの地域にも、人間は存在しませんでした。
長い地球の歴史の中で、人類が登場したのは、つい先日のことなのです。
それなのに何を勝手なことばかり、言うのでしょうか。
力の強いものが縄張りを取るというのであれば、それは獣と同じです。
人間で言えば、やくざですね。
自分たちは獣であり、やくざなのだと、自覚をした上で、ここは自分たちのものだと、主張するのなら、まだわかります。
知性を備えた人類であると言いながら、そのようなことをするのは、知性が張りぼてということでしょう。
どこの地域も、誰のものでもありません。
全て、地球の一部であり、所有権を言うのであれば、それは地球にあるのです。
今の人間がしていることと言えば、人間の体で有毒な菌たちが、ここはオレたちの縄張りだと、互いに毒を吐きながら、争っているのと同じでしょう。
自分の体で、そのような争いが起こっていたら、あなたはどう思うでしょうか。
今の人間は、地球にとって、有害な菌であり、寄生虫です。
宿主である地球が滅びれば、自分たちも滅亡するのに、そんなことにはお構いなしに、毒を吐き続けています。
どうですか?
違いますか?
本当の知性があるのであれば、ただ流されて生きるのではなく、自分たちの存在について考えるでしょう。
そして、みんな地球に生かしてもらっている仲間なのだと、理解ができるはずです。
こんなことは大人よりも、子どもの方が簡単に理解ができそうですね。
権利という言葉も、人間が作ったまやかしの言葉です。
権利なんて存在しません。
人間が言う権利があるのだとすれば、それは人間以外の、全ての存在にも認めなくてはなりません。
自然を破壊し、動物を追いやる人間に、権利を口にする資格はないと思います。
ある地域に長く暮らす人たちが、自分たちの権利を主張します。
でも、権利を主張するのではなく、他の人たちが、その人たちを尊重すればいいのです。
自分で権利を口にする必要はありません。
また、他の地域の人が困っているのであれば、その人たちにできる限り、手を差し伸べてあげればいいのです。
世界中の人々が、こうした姿勢を持つならば、領土問題はおろか、あらゆる国同士の問題はなくなるでしょう。