いつもと違うこと その1
子供のうちは、いろんなことに興味を持ち、様々なことに挑戦しようとします。
歌ったり踊ったり、走ったり寝転がったり、遊んだり本を読んだり、体の全てを使いまくります。
喜んだら飛び跳ね、悲しくなったら大声で泣きます。
気持ちと体の動きが一つになっていて、その動きを見ているだけで、子供の気持ちが伝わって来ます。
ところが、大人になると、子供みたいなことをしなくなります。
それは成長することで、興味の対象が変わって来るということもあるでしょう。
でも、子供と同じようなことをすると、子供みたいだと言って笑われるので、そういうことを自制するようになるのです。
嬉しくても悲しくても、感情を表に出す前に、そこが感情を出していい場所かどうかを、確かめようとします。
他人がいると、喜びも悲しみも表現が制限されます。
気持ちを抑えることで、気持ちに伴う体の動きも制限され、日常の暮らしに必要な動きしか、しなくなるのです。
それは退屈で、機械の歯車のような、変化のない暮らしにつながって行きます。
毎日毎日同じ動きしかしなくなりますから、使わない筋肉は衰え、関節も決まった範囲しか動かなくなります。
でも、みんながそんな感じになるので、それがおかしいこととは思いません。
人生、そんなものだと受け止めるのです。
それでも、体が弱って不都合を感じると、これはまずいと考え、慌ててジムに通い始めます。
それは、普段使っていない筋肉を、鍛え直すためです。
いつもと違う運動、いつもと違う動きをすることで、体を本来の状態に、戻そうとするのですね。
ジムには、そんな役目がありますから、いいことだとは思います。
でも、本当はジムなんかに行かなくても済むような、日常の暮らし方というものを、考えた方が、時間とお金を無駄にしなくていいでしょう。
私も人のことが言える立場ではありませんが、いつもと違うことのために、わずかな時間を割く習慣をつければ、楽しみながら体力の低下を、抑えることができると思います。
体力を維持しながら、人生を豊かにするためにも、いつもと違うことを、生活に取り入れることは大切です。