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憧れ

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子供の頃に憧れたものって、ありませんか。

私はウルトラマンに憧れました。

私が子供の頃のウルトラマンは、初代のウルトラマンでした。

科学特捜隊のハヤタ隊員が、何やら握った手を空へ向けると、巨大な銀色の宇宙人に変身するんですね。

今でこそウルトラマンはシリーズになって、少しも珍しくありませんが、当時は人間が巨大ヒーローに変身するなど、誰も考えつかなかったことでした。

子供はみんな、ウルトラマンに夢中でしたし、私もそうでした。

変身するときのアイテムの代わりに、ボールペンでも万年筆でも、何でも少し長い物があると、それを掲げて、ウルトラマンに変身するのです。

もちろん、変身するのは心の中の話です。

近くに人がいようとお構いなしで、すっかり自分の世界に、入り込んでしまうのですね。

毎日飽きずに、ウルトラマンごっこをして遊びました。

ちなみに、変身する時に手に持つアイテムは、調べてみると、ベーターカプセルというらしいです。

子供の頃は知っていたかもしれませんが、全然覚えていませんでした。


さて、憧れの話に戻りますが、憧れというものは、子供だけでなく、大人でも持っています。

ただ、子供の頃と違って、大人の憧れとは、大概の場合が、胸の中でひっそり抱くばかりです。

子供にとっての憧れというのは、自分と一体になるべきものです。

ですから、憧れたものがなんであれ、その憧れになったつもりで、いろんなことを真似するのです。

ところが、大人が抱く憧れは、陰からじっと見守っているという、イメージが強いですね。

下手に触れない、近づかない。
それが憧れの条件のようです。

好きというのと、憧れているというのは、どうもニュアンスが違うようです。

たとえば、好きというのであれば、好きなアイドルのコンサートには、躊躇することなく行くでしょう。

でも、憧れの場合は、行こうかどうか散々迷い、意を決して行くと、胸がどきどきして、失神しそうになるのではないでしょうか。

それだけ憧れとは、強い想いなのだと思います。

ですから、もし本物のウルトラマンが目の前に現れたら、ウルトラマンに憧れている子供は、みんな興奮で固まってしまうでしょうね。

それは喜びの極致であり、もっと憧れに近づきたいと、思うようになるでしょう。

大人も同じことで、憧れている人を、身近に感じることができれば、ただ見守っているだけの状態から、自分も同じことをしてみようという、気持ちになれると思います。

では、憧れの人に近づけなかった人は、どうでしょうか。

やはり自分の気持ちに正直になって、行動を起こすのがいいでしょう。

じっと見守っているだけというのは、はっきり言って損ですね。

せっかく心が、こうすれば楽しいよと、察知しているのに、何もしないのは、もったいない話です。

スポーツ選手に憧れるのであれば、別に同じスポーツでなくても構いませんから、身近なスポーツを楽しんでみればいいでしょう。

歌手に憧れたのであれば、自分も歌を練習したり、パソコンを使って作曲をすることもできるでしょう。

何か楽器を自分の手で演奏できれば、気分はミュージシャンですね。

別にプロになって、お金を稼ぐ必要はありませんし、多くのファンを集めることも、いりません。

自分が楽しめれば、それでいいのです。

一緒に楽しんでくれる人が、身近にいてくれれば、何も言うことはないでしょう。

自分が何に惹かれているのかを、よくよく考えてみると、憧れの人がやっていることでは、ないのかもしれません。

もしかしたら、その人自身の人格や生き様に、憧れているということもあるわけです。

その場合、その人と同じことをしなくても、仕事や生活の様々な場面で、その人の生き方を見習った行動を、するようにすればいいのです。

どんなに誰かに憧れたところで、その人になれるはずがありません。

憧れるというのは、そういうことではなく、その人が示してくれている何かを、自分の人生にも取り込みたいという想いなのです。

だから、その人と同じように、できる必要はありません。

また、同じでないからこそいいのです。

自分は自分ということを、しっかり押さえながら、憧れの人が見せてくれる素敵なものを、自分の人生の一部にすればいいのですね。

子供のように、何もむずかしいことは考えず、心が惹かれるまま楽しく生きれば、これが本当の人生なのかと、感動することでしょう。