> 社会 > 差別問題 > 差別問題2

差別問題2

この記事は4で読めます。
 ※Roland SteinmannさんによるPixabayからの画像です

人はどうして差別をしてしまうのでしょうか。

その原因の一つに、ストレスがあります。
弱い者を見つけて、ストレスのはけ口にするのです。

学校や職場でのいじめの多くが、これに該当するでしょう。
大人による子供の虐待も、これに当てはまります。

虐待する人は、相手を一人の人間と認めていません。
つまり、差別なのです。

差別意識が虐待を生むのです。

別の原因に、自分への自信のなさが挙げられます。

自分で自分を認められないため、誰か自分より下の人間を作るのです。

そうやって、自分はその人間よりも上だからと、自分を安心させるのです。

誰かを見下すための理由づけは、何にでも見出すことができます。

容姿や肌の色、経済状況、学校の成績、運動能力、何でもいいのです。

根拠なんか必要ありません。
こいつは自分より下だと、決めつけてしまえば、それでいいのですから。

自分に自信がある人、自信を持てるよう頑張っている人、こういう人たちは差別をしません。

差別をする必要がありませんし、差別をしている暇などないのです。

逆に、恵まれない状況の中で、頑張っている人を見ると、その人を応援したくなると思います。


差別には、もう一つ原因があります。

それは、相手への恐怖や不安、あるいは怒りです。

未知の相手に対して抱く警戒心が、相手を排除しようとするのです。

 ※阿部モノさんによるイラストACからの画像です。

初めて見た異国人だとか、初めて聞いた方言を、とても異様に感じると、その相手を遠ざけようとします。

また、相手の悪い印象を、先に持つ機会があると、当然のことですが、相手を怖い人だと思ってしまいます。

自分や仲間に対して、明らかに悪意を見せる相手には、当然警戒しますし、排除しようとするでしょう。

不安や怒りが原因で、差別が行われる場合、それが解消されれば、差別も解決します。

特に偏見によって、相手を誤解していた場合、誤解が解けると、珍しい相手への好奇心が強くなり、いろいろ世話を焼きたくなるかも知れません。

 ※Lourdes ÑiqueGrentzさんによるPixabayからの画像です。

不安の対象が、相手の容姿や言葉ではなく、相手の能力や魅力という事もあります。

能力あるいは魅力が、自分より上の者が現れると、自分の立場がなくなると、心配になるのです。

その背景には、先に述べた自信のなさがあります。

相手が自分を立ててくれるなら、相手をうらやみながらも、安心します。

また、自分はその人物とは、特別な関係にあると、周囲にアピールして、自分の地位を、確保しようとします。

でも、相手が自分を立ててくれなければ、隙を見て相手を、貶めようとするかも知れません。

たとえば、相手の悪い噂を広めて、みんながその人を、見下すように仕向けます。

その結果、その人がみんなに見下されたら、自分も安心しながら、相手を見下すのです。

優れている者が、差別を受けるのは、こんなケースでしょう。
その人を貶めるのは、その人の指導者という事もあるのです。


差別をされた経験がある人が、他の人を差別してしまう事も、あるでしょう。

差別がどういう事か、わかっているはずなのにと、あなたは思うかも知れません。

でも、差別をされた経験があろうとなかろうと、差別をしてしまう原因は同じなのです。

むしろ、差別によるストレスや自信喪失が、その人に差別をさせる事があるとも言えます。

親から虐待を受けた子供が、大人になってから、自分も子供を虐待してしまう。

そういう虐待の連鎖は、このような理由で、起きるのだと思います。

 ※さんによるイラストACからの画像です。