心と体 その1
体の不調が、心の状態と関係があるという話は、いくつかの本などで紹介されています。
具体的なことの真偽は、わかりません。
しかし、心も体もエネルギー体であり、互いに密接に関わりがあるのですから、一方の状況が他方に影響を与えるのは、当然のことだと思います。
また、人間の体は、人間のためにあるのですから、人間の心の活動を、物質的に具現化したものが、体だとも言えるでしょう。
大雑把ではありますが、そんな心と体の関係を、見てみたいと思います。
飲食は体内に食べ物を取り込む行動です。
食べ物は体の構成要素になったり、体を動かすエネルギーの素になったりします。
一方で、心は様々な考え方や価値観を、取り込んで自分のものにします。
心の活動は思考ですから、その材料やエネルギーを、取り込むわけですね。
体が食べ物に対して、拒絶反応を起こすと、吐き気や嘔吐、腹痛、下痢などの症状が、現れます。
心の方は、自分の考えと合わない、別の考え方や価値観に対して、やはり拒絶反応を示します。
とても嫌な気分になり、滅入ってしまいます。
嫌なことが続いたり、何かを無理に強いられたりすると、お腹が痛くなったり、むかむかしたりするのは、双方のエネルギー状態が、連動しているからだと思われます。
似たような拒絶反応に、アレルギーがあります。
体が異物と認識したものを、体に取り込まないようにしたり、中へ入ってしまったものを、排除しようとするものです。
心の方では、拒絶したいものに近づくと、軽いものでは不安、ひどいものではパニックになります。
体のアレルギー反応が、ストレスや疲労など、本人が置かれている状態によって、出たり出なかったりするのは、よくあることです。
直接の原因は、アレルゲンとなるものですが、その反応を増長させる要因として、心の存在は小さくないと思われます。
また、特に原因となるものが考えられないのに、疲れが溜まって、蕁麻疹が出るということもあるのです。
喘息はアレルギーの一種ですが、やはり、いつでも症状が出るのでは、ありません。
小児喘息にはアレルゲンの存在が大きいようですが、大人の喘息には、精神的ストレスが大きく関わっていると、言われています。
喘息発作が起こると、呼吸ができなくなって、息が苦しくなります。
これを精神エネルギーに当てはめますと、心が窒息状態にあると、見ることができるでしょう。
誰かと心を通わせたり、自然と心を一つにすることで、心はエネルギーのやり取りをします。
それを心の呼吸と見るならば、これらのつながりがなく、自分が周囲の全てから、遮断されているように感じている時が、心の窒息状態です。
それは極度の不安となり、こういう時に、喘息の発作は起こりやすいと考えられます。
同じ免疫の病気でも、自分自身を攻撃してしまう、自己免疫疾患というものがあります。
この病気の方たちに、直接確かめたわけではありませんが、自分を攻撃する病気ですから、その裏には、自分を責めたり、自分を嫌うよう気持ちが、潜んでいる可能性はあると思います。
自分はだめな人間だと、ひどく責めたりしなくても、自分に自信がなく、自分の価値を認められないというのも、自分を攻撃しているのと同じです。
いつも他人と自分を比較して、自分のよさを見い出せない。
何か問題が起きると、自分のせいではないかと考えてしまう。
今の自分が嫌いで、別の人間に生まれ変わりたい。
こんな風に考えることは、自己免疫という状態を、導いてしまうのかもしれません。
温泉や水泳などで、リウマチによる痛みがよくなるという話を、聞いたことがあります。
恐らく、体の血行がよくなることが、いい影響を与えてくれているのでしょう。
でも、それだけでなく、自分をいたわったり、喜びや楽しさを感じることが、体のエネルギー状態にを安定させているのかもしれません。