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ただ自分を表現する

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 ※eroykaさんによるPixabayからの画像です。

人は誰かに認めてもらいたいものです。

認めてもらえれば、とても嬉しく思いますし、認めてもらえなければ、とても寂しく感じます。

認めてもらえるかどうかは、人間社会を生きて行く上で、重要なことです。

定年後に、年賀状が来なくなったことに、愕然としたり、付き合う人が少なくなったことで、落ち込む人も少なくないと聞きます。

インターネットに記事や動画を投稿して、多くの人に同意をもらうというのも、認めてもらいたいという、気持ちがあるからでしょう。

せっかく投稿しても、誰にも見向きもしてもらえなければ、がっかりするに違いありません。

それは他人に認めてもらえなければ、価値がないという、判断基準が働いているからです。

誰かに喜んでもらえれば、それはとても素敵なことでしょう。

それを、自分が認めてもらえたと、受け止める人もいると思います。

でも、誰かに喜んでもらうのと、自分が認めてもらうとでは、ちょっと意味が異なります。

同じことのように思うかもしれませんが、両者は視点が違うのです。

 ※しゃちょまろさんによるイラストACからの画像です。

喜んでもらうという気持ちには、自分のことは含まれません。
何故なら、自分に視点があるからです。

認めてもらうという気持ちには、相手のことは含まれません。
何故なら、相手に視点があるからです。

同じ状況を眺めてはいるのですが、その受け止め方が正反対なのです。

喜んでもらうという視点は、自分の視点ですから、人生の舵取りを自分でしています。

一方、認めてもらうという視点は、他人の視点です。

この場合、人生の舵取りを他人に任せているわけで、相手の状態次第で、こちらの人生は振り回されてしまいます。

こういう人の人生は、常に受け身であり、世の中に流された状態にあります。

自分のことを自分で決められず、これから先どうなるのだろうと、常に不安を抱き続けます。

でも、自分視点で生きている人は、自分の足で人生を歩みますから、世間がどうであろうと、その時の状況に応じた、生き方ができるのです。

 ※阿部モノさんによるイラストACからの画像です。

他人に認めてもらおうとすると、自分の生き方を、抑えないといけないこともあります。

生きているのに、生きている実感が、湧かなくなるのです。

認めてもらうための生き方は、義務的であり、堅苦しくて息が詰まるようなものです。

そこまでして頑張っているのに、認めてもらえなければ、絶望するしかありません。

しかし、認めてもらおうと思わなければ、人生の主導権を自分の手で握れます。
生きている実感も、湧いて来ます。

自分の生き方を抑える必要はなく、思ったとおりに生きることができます。

それは、のびのびとした、躍動感あふれるものになるでしょう。

その生き方は、ただ自分を表現する、というものになるのです。

結果なんて考えなくても、活き活きとしていれば、必ず受け入れてくれる人が現れます。

その人たちとは、心が通い合うようになり、一体感を持つようになるでしょう。

その人たちの喜ぶ顔が見たいという気持ち。

それを表現することが、自分を表現することとなり、自分も他の人も共に喜ぶということに、つながって行くのです。

 ※Gordon JohnsonさんによるPixabayからの画像です。

また個人レベルでは、わかりにくいかもしれませんが、人類全体の意識で考えると、全体の一部である個人の意識が、どのようなものであるかは、とても重要なことなのです。

ただ自分を表現するというのは、素直に自分らしさを出す、という意味です。

本来の自分らしく生きる、ということなのです。

それができる人の心は、とても美しく輝いています。

誰かがその人を認めようと認めまいと、その人の心が輝くことには、関係ありません。

人類全体の意識にとっては、この輝く心こそが大切なのであり、この世界で認められるか否かは、どうでもいいことなのです。

認められれば嬉しいでしょうが、そこにこだわる必要はありません。

ましてや、認められることを、人生の目的に据えてしまうと、苦労ばかりが多くて、実りの少ない人生になるでしょう。

自然に咲く花たちは、自分を認めてもらおうとして、咲いているのではありません。

それが自分の本来の姿だから、咲いているだけなのです。

どうすればいいのか迷った時には、野に咲く花たちを、眺めてみるといいでしょう。

彼らの姿を見ていると、自分がどうすればいいのかを、感じ取れると思います。

他の人が何を言おうと、世間からどう評価されようと、自分らしく生きることに、そんなことは関係ないのです。

自分は自分の花を、咲かせるのだと思い、そのような生き方をして下さい。

 ※Aleksey KutsarさんによるPixabayからの画像です。