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執着する理由 その2

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何かに執着するのに、それまでの人生経験が、大きく影響していることは、あると思います。

たとえば、家が貧しくて、生きて行くのが大変だったという、経験をしていれば、お金や物を必要以上に、手に入れたくなるでしょう。

まともな食事をして来なかった人は、美味しい食べ物に、こだわるかもしれません。

家族に恵まれず、つらい幼少期を送った人は、結婚して持つ家庭に、理想の家族像を当てはめようと、したくなると思います。

ただ、理想の家族を求めていたはずが、嫌いだったはずの親に似た人を、自分の相手に選ぶこともあるようです。

それは、異性とはそういうものだと、子供の頃に、心にすり込まれたからかもしれません。

あるいは、幼い頃にはうまく行かなかった、両親との関係を、似たような人との関係で、取り繕うとしている、可能性もあると思います。

とにかく、何かへ執着するのには、その人の経験が関係していることが、多いと思います。

 ※Free-PhotosさんによるPixabayからの画像です。

性に執着する場合、男あるいは女としての自信を、失っているのかもしれません。

男か女かということを考える時、その一番の根拠となるのは、それぞれの体の特性です。

ですから、自分は男なんだ、あるいは、女なんだと主張したくなる時、それが性の強調と結びつきやすいのだと思います。

本当は男か女かというのは、心の問題であって、体の問題ではないのですが、世間一般には心よりも体の方が、重視されがちです。

そのため、自分の性を強調しようとすると、どうしても体の性で表現してしまうのです。

また、誰かと一体感を感じていたいという想いの裏に、理由のない孤独感が潜んでいる可能性もあります。

性に夢中になることで、孤独を埋めようとしているのかもしれません。

相手から別れを切り出されると、パニックになってしまうのは、一人ではいられないという、顕著な不安の表れです。

 ※bBearさんによる写真ACからの画像です。


もし、子供の頃の経験だけでは、自分の執着心を説明できない場合、いわゆる前世に、その原因があることも考えられます。

催眠療法と言って、催眠術によって、抱えている悩みや体の症状の、原因を探るというものがあります。

具体的に言うと、悩みを持っている人に催眠術をかけて、悩みや症状の原因となる出来事を、思い出してもらうのです。

幼少期の出来事に原因があれば、催眠術をかけられた人は、ずっと忘れていたはずの、昔のことを思い出すことができます。

不思議なことに、原因となる出来事を、思い出すことができれば、その人の悩みや症状は解消されるのです。

この催眠療法で過去に戻る時、意図せず、前世の記憶が蘇ることがあります。

問題の原因と思われる出来事が起きた、過去まで戻るようにと、暗示をかけると、被験者の心は子供の頃に戻ります。

しかし、今世を越えて前世にまで戻ることが、まれにあるのです。

この場合、前世で受けた苦痛が、そのまま今世に持ち越され、それが本人の身体症状や不安などの、原因になっているということです。

 ※チチダンゴさんによる写真ACからの画像です。

たとえば、高い所から落ちて死んだ人は、その時の恐怖が心の奥にしみついていて、高所恐怖症になるのですね。

もし、前世で貧しくて餓死するようなことがあったなら、今世でお金や物、食べ物などに執着するかもしれなません。

ただ、そんな事を具体的に思い出さなくても、自分の執着心の原因が、前世にあるのだなと、自分で考えることで、執着心を手放しやすくなると、私は考えています。

つまり、この執着心は前世のものであって、今世の自分が持つ必要はないのだと、納得すればいいのです。

実際に前世で悲惨なことが、あったかどうかを確かめなくても、執着心を手放す理由を、自分で作ることができれば、問題は解決すると思います。

それと、もう一つ大切なことは、人生というものを、もっと高い所から、広い視野で眺めるようにすることです。

 ※FelixMittermeierさんによるPixabayからの画像です。

森の中にいると、迷ってしまって、自分の進むべき道が、わからなくなることがあります。

しかし、上空から森を眺めることができれば、自分が進むべき方向を確かめられますし、森そのものが、どういうものなのかを理解しやすくなります。

人生は一回こっきりだと思い込んでいると、人生を高い所から眺めることはできません。

世界や自分の存在というものについて、真剣に思考を巡らせるならば、人生を客観的に見つめることができるようになるでしょう。

そうなれば、執着心に振り回されることも、なくなると思います。