> 悩まれている方へ > 人間関係 > 責任より思いやり 期待より感謝2

責任より思いやり 期待より感謝2

この記事は4で読めます。
 ※Brad DorseyさんによるPixabayからの画像です。

親は子供に、期待をかけます。
それは大抵の場合、子供の幸せを願ってのことです。

将来、立派になって、人から信頼される人間になって欲しい。
世の中が不景気になっても、上手く立ち回る力を、身に着けて欲しい。
子供が選んだ世界で、トップになれるよう頑張って欲しい。

これらの期待は、そうなる事が子供自身の、幸せに結びつくと考えてのものです。

でも、中には歪んだ期待を、子供に押しつける親もいるようです。

自分たちの、老後の面倒を見てもらおう。
子供が立派になれば、自分たちも鼻が高い。
早く結婚して、孫を産んでもらえば、家も安泰だ。

こんな考え方は時代遅れであり、こんな風に考える親は、少なくなっているとは思います。

しかし、一部の親たちは、未だにこのような古い考え方を、抱いているようです。

こんな期待は親の自分勝手であり、子供を自分の道具のように、考えたものです。

期待をかけられた子供にしたら、迷惑とは言わないまでも、プレッシャー以外の何物でもないでしょう。

 ※RUANSHUNYIさんによるPixabayからの画像です。

親に反発できる人は、まだいいです。

親元を離れて、親から自立することで、自分を保つことができるからです。

親の世話になりながら、反発だけする人は、いずれ大きな問題を起こすでしょう。

真面目で親に逆らわないタイプの人は、親の期待に応えられないと、自分を情けない人間だと、思い込むかも知れません。

自分を追い詰めて、自殺を図る人もいるでしょう。

あるいは、ずっと従順だった親に対して、ある日突然、大爆発をする人もいます。

自分勝手ではなく、純粋に子供を想っての期待でさえも、子供の状況によっては、大きな負担になる可能性があります。

順調に行っている時には、いいのですが、壁にぶち当たったような時に、下手に期待をかけられると、パニックになるかも知れません。

とにかく期待はほどほどにして、どんな結果になろうとも、子供を温かく見守ってやるように、するのが大切だと思います。

 ※Keith JohnstonさんによるPixabayからの画像です。

そもそも期待するという事は、期待の先にある状況をいいものとし、そこから外れる状況を悪いものとする、価値観が絡んでいます。

でも、何がよくて何が悪いのかは、絶対的な意味では言えません。

どんな状況であっても、見る立場によっては、いいか悪いかが逆転する事もあるのです。

つまり、どんな結果になろうとも、それがいいか悪いかの判断をするのは、本人なのです。

また、悪いと思えることを、よかったと見られるようになることは、人間としての成長です。

そう考えると、期待すべきは結果ではなく、人間として成長することだと言えます。

そして、そんな姿を見せてもらえる事に、親は感謝をすればいいのです。

我が子に巡り会えた事。
我が子の成長を、見せてもらえた事。
我が子の笑顔が見られた事。

その事への感謝です。

 ※Ramadhan NotonegoroさんによるPixabayからの画像です。

これは学校の先生たちも、同じでしょう。

自分が産んだわけでもないのに、多くの子供たちと出会えるのです。
その喜びを、感謝の気持ちに変えれば、素晴らしい教育ができるでしょう。


企業を経営する人たちも、従業員を家族としてみれば、その対応の仕方も、また違ったものになると思います。

雇ってやっているのではなく、働いてもらっているのだという、気持ちを持たねばなりません。

どんなに威厳を示した所で、従業員が全員やめると言えば、どんな企業であっても、たちまち潰れてしまうでしょう。

会社が潰れるだけでなく、経営者たちの個人的な暮らしさえもが、崩れ去ってしまいます。

自分がいい暮らしができるのも、みんなが働いてくれているからだという、感謝の気持ちを忘れてはいけないのです。

 ※Clker-Free-Vector-ImagesさんによるPixabayからの画像です。

一方で、従業員の方も、会社への期待ばかり持つのではなく、感謝の気持ちを持つようにしないとだめです。

子供も親に甘えてばかりいるのではなく、親への感謝を忘れないよう、心がけねばなりません。

雇用主と従業員、親と子、そして教師と生徒。

双方の間で、互いへの思いやりと感謝の気持ちを、持つようにしていれば、どれほど素晴らしい世の中が、築けることでしょうか。