SOGI その2
人の本質は体ではなく、心にあります。
心のエネルギーが男性的であれば、自分を男性だと感じるでしょう。
女性的であれば、自分を女性だと感じます。
心のエネルギーの質と、体の性が一致しないのは、前世でその性に対する、強い執着があったのかも知れません。
でも、他の可能性もあります。
人々の価値観を変えるために、あえて心と体の性が一致しない状況で、生まれて来たということも、考えられるのです。
子供は親を選べないと言います。
でも、それは違うと思います。
この世界での暮らしは、それぞれの人の学びの場なのだと、私は考えています。
同じようなことを言われる人が、結構いらっしゃいます。
私は、その人たちの意見に賛成です。
人は優れた知性の存在です。
前世や来世があるのなら、その間、ずっと知性は維持されると思います。
その知性を持って、新たに生まれて来るのに、何も状況を選ばないとは思えません。
そもそも何故、この世界に人は、生まれて来るのでしょうか。
それは知性を刺激するようなものが、この世界にあるからでしょう。
だからこそ、この世界は学びの場なのだ、と思うのです。
実際、生まれて来た時には、それ以前の事なんか、何も覚えてはいません。
でも、そんな事は何度も経験しているでしょうから、想定した上で生まれて来るはずです。
何を学ぶのか、そのためには、どんな環境に生まれるべきなのか。
そういった目的のための舞台設定は、念入りに決めているでしょう。
ちなみに、人生設計をしている自分とは、この世界に生きていると認識している、自分ではありません。
今の私たちは肉体を通して、世界を認識していますので、意識の働きも、かなり制限されています。
細かい過去の事は思い出せませんし、将来を予見することもできません。
テレパシーによる意思疎通もできませんし、他の次元のこともわかりません。
ですから、生まれる前に人生設計を行えるのは、今の私たちで言えば、無意識と呼んでいる領域だと言えるでしょう。
私たちが何かを思いついたり、虫の知らせを感じたりするのは、この無意識からの連絡があるからなのです。
話を戻しますと、人は人生設計をして、生まれて来るのです。
ただ、生まれて来たら、全部忘れていますから、設計どおりに行かないことも、あるでしょう。
でも、自分の気持ちに正直に生きれば、その設計どおりの道を、歩むことになるのだと思います。
心と体の性が一致しないのも、たまたまそうなったのではなく、自ら設定した人生なのです。
その経験から学べることは、多いでしょう。
他の人生では、学べないことでもあると思います。
一方で、その人生設計の中に、自らの学びだけでなく、社会への貢献という要素も、入っているのではないかと、私は強く思うのです。
社会への貢献とは、人々の価値観を変えて、人類の集合意識を進化させる、という意味です。
それは簡単なことではありません。
がっちり固まった固定観念から、人々を解放するわけですから。
人々のために生まれて来たのに、その人たちから疎外されては、たまったものではないでしょう。
でも、それをあえて行っているのです。
みなさんは他の人たちよりも、かなりパワフルな心の持ち主なのだと思います。
みなさんは自分の全存在をかけて、世の中に問いかけているのです。
どうして、自分たちのことが、理解できないのかと。
みなさんは理解を求めます。
それは、自分たちのためのように、見えるかも知れません。
でも本当は、人々を固定観念から、解放させるためなのです。
みなさんを理解し、受け入れることができた人たちは、権力者の洗脳から解放されます。
その人たちは、何でも自分で考えて判断する力を、発揮できるようになるのです。
実際、そういう人たちが、急増していると思います。
そして、そういう人たちは力を合わせて、世の中を変えようとしています。
自分はそんな大それたことなんか、何もしていないと、思う方もいるでしょう。
でも、同じような戦士が、世界中にいるのです。
自分一人で、全てを変える必要はありません。
自分の家族や知人、周囲の人たちの中に、理解してくれる人ができたなら、それで十分役目は果たしていると思います。
必要なのは、あなたが一人の人間として、活き活きと楽しく過ごすことです。
みなさんが置かれた状況を、不幸な事だととらえる人がいます。
それは、歪んだ価値観です。
楽しく過ごすことは、みなさんにとっても、大切なことです。
でも、誰かを歪んだ価値観から、解放してあげるためにも、重要なことなのです。
みなさんは、むずかしい事を、考えなくてもいいのです。
今の自分をそのまま受け入れて、今の自分を心から楽しめば、それでいいのです。
それだけで、世の中は変わって行くのです。
みなさんが暗い顔になるのは、世間の歪んだ価値観を、肯定することになってしまいます。
みなさんがそんな価値観に、自分を合わせる必要はありません。
逆なんです。
みなさんの方が、人々の価値観を変えるのです。
そうすれば、性問題に限らない、あらゆる偏見を捨て去り、自由で多様性のある平和な社会が、築かれることになるでしょう。