SOGI その1
性的指向を Sexual Orientation、性自認を Gender Identity と呼びます。
SOGI は性的指向と性自認の総称で、それぞれのアルファベットの大文字、S、O、G、I を合わせた言葉です。
一般的には、ソジと読みますが、ソギと読むこともあるそうです。
性的指向とは、好きになった相手の性のことです。
つまり、異性を好きになるのか、同性を好きになるのか、ということです。
中には、どちらの性に対しても、心が動かないという人もいるようです。
性自認とは、肉体的な性別とは関係なく、自分の性を、どのように認識しているかということです。
たとえば、体は男性なのに、心は女性だと思う人がいます。
体が女性なのに、心は男性だと認識している人もいます。
自分がどちらの性なのか、よくわからないという人も、いるかも知れません。
自分が認識している性に関係なく、肉体上の性別に従って、生きて行くというのは、かなりの苦痛だと思います。
性的指向について言えば、一般的には異性に惹かれる人が、大多数でしょう。
しかし、自分が強く心が惹かれた人が、同性であるという場合は、昔からあったはずです。
ただ、昔は口が裂けても、そんな事は言えませんでした。
そんな事を言えば、変態扱いされて、いじめや差別の対象にされてしまいます。
昔と比べると現在は、肉体の性と心の性の不一致や、同性を好きになることに対して、世の中がかなり寛容になっています。
しかし、それでもまだLGBTの人たちを、受け入れることができない人々が、結構いるのが現状です。
彼らを受け入れられないのは、昔からの価値観に、がんじがらめにされている人でしょう。
古い価値観は重い鎧となって、本人からも自由を奪います。
しかし、本人は鎧の姿が、本当の自分だと思い込んでいるので、鎧を脱ごうとはしません。
だから、こういう人たちに理解してもらうのは、なかなかむずかしいと思います。
また、自分を中心とした基準しか、受け入れられない人たちも、LGBTの人たちを理解できないでしょう。
こういう人たちは、自身が同じような、つらい目に遭わないと、理解ができないのです。
これは性の問題に、限ったことではありません。
人種差別だって、同じ事情で起こるのです。
他の地域の文化や、考え方を否定する人。
見慣れないものや、聞き慣れないものは、全て否定したくなる人。
そんな人たちは、どうしても存在するのです。
これからの世界は、そういう人たちこそが、肩身の狭い思いをするものに、変わって行くでしょう。
でも、そうなるまでの間にも、性の問題で嫌な思いをする方が、出て来るのは間違いありません。
中には、それが理由で病気になったり、自らの命を絶つ人もいるでしょう。
そういう方たちに、私は伝えたい事があります。
どうして、自分が感じる性が、他の人と違うのか。
それを病気や、一種の障害と考える人が、いるかも知れません
でも、それは違います。
みなさんは病気でもなければ、障害でもありません。
みなさんは人々の価値観を変えるために、あえて他人と異なる性の感覚を、持って生まれて来たのです。
これまでの世界は、権力者にとって都合のいい者だけが、上に上がれるようになっていました。
権力者が作った社会は、競争を煽る社会です。
そうすることで、人が自分に従うようにしているのです。
そんな社会が当たり前だと、洗脳された人たちは、自分より下の地位の人を、見つけようとします。
そうする事で、相対的に自分の地位を、上げようとするわけです。
でも結局、自分も誰かから、低く見られるわけですし、ずっと今の地位を、保てるわけではありません。
権力者が作った、価値観に従っていては、決して自由にはなれないのです。
しかし、人は自分が洗脳されているとは、なかなか考えません。
ですから、みんな、つらい思いをしながら、権力者の価値観を、受け入れ続けるのです。
だけど今、世の中は変革の時代を、迎えています。
これまで押さえつけられ、ごまかされて来た多くの問題が、世界中で噴き出しています。
コロナウィルスを初めとする、世界中の災害は、社会の歪みを浮き彫りにしました。
どんなに政府が隠そうとしても、もう隠しきれない状態です。
今の状況を乗り切るためには、人々が権力者の呪縛を逃れ、自分たちの新しい価値観の下、一致団結することが、求められています。
そんな中に生まれたみなさんは、社会に問題を投げかけているのです。
みなさんが問題なのではありません。
みなさんを認められない、社会の問題です。
みなさんの状況を理解するためには、知性が必要となります。
知性を働かせた時、人は自分で考える力を、取り戻せます。
みなさんを受け入れるためには、他人を理解し、思いやる心が必要です。
権力者のルールでは、弱者に対しての思いやりがありません。
知性を働かせ、思いやりの心を持つことで、権力者のルールが間違っていると、みんなは気がつくようになるのです。
そもそも誰かを好きになるのに、理由なんて必要ありません。
お金持ちだから好きになったのであれば、お金がなくなれば、さよならです。
ハンサムだとか、美人だとかいう理由で好きになったなら、顔に怪我をしたらおしまいです。
スポーツ万能だから好きになったのなら、大怪我や病気で動けなくなったら、だめになります。
優しく構ってくれるから好きになったなら、相手が大切な仕事で、手が離せなくなった時、自分より仕事が大事なのだと、泣き崩れるでしょう。
本当に誰かを好きになったなら、理由を聞かれても、答えることはできません。
心が勝手に、引きつけられてしまうだけで、その理由はわからないのです。
つまり、本当に誰かを好きになるというのに、性は関係ないのです。