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許すということ その3

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 ※Peggy ChoucairさんによるPixabayからの画像 です。

ほとんどの人が、自分が何のために、この世界に生きているのかを、知りません。

目的もルールも知りませんから、自分にとって都合のいい、目的やルールを作るのです。

そうして、自分のルールに従ってくれる、ゲームの参加者を探すのです。

あなたに嫌な思いをさせた人は、あなたを自分のゲームの中に引き込んで、ゲームを楽しんでいるわけです。

嫌な目に遭い、深く傷ついたあなたは、自信を失い、自分を価値のない存在だと、考えるようになります。

そして、それこそが相手の、望んでいた事なのです。

矛盾するように、聞こえるかも知れませんが、誰かをわざと傷つけるような人は、自分に自信がないのです。

そんな人は、自分に価値があるとは思えず、孤独を感じています。

それは本人にとって、楽しい事ではありません。
それで誰かを傷つけて自信を奪い、孤独を味わわせるのです。

自分は傷つける方ですから、傷つく者よりも優位です。
そうやって、自分に存在価値を、見出そうとするのです。

その時に、一緒に傷つける仲間を作れば、自分は独りぼっちではないと、自分を納得させる事もできます。

傷つけたつもりが、相手が平気であれば、ゲームは終了。
傷つけ作戦は失敗に終わり、ゲームは敗北です。

しかし、相手が傷ついて落ち込んでくれると、作戦は成功、万々歳です。

傷ついた人は自信を失い、孤独に陥ります。
つまり、ゲームのルールに、従ってくれているわけです。

しかも、引き立て役に徹してくれているのです。
こんな嬉しい事はありません。

 ※Alexandr IvanovさんによるPixabayからの画像です。

これが、あなたを傷つけるような人たちが、作り出すゲームなのです。

そしてあなたは、まんまとはめられて、そのゲームに相手の引き立て役として、参加させられたのです。

あなたが落ち込めば落ち込むほど、相手は大喜びをするのです。

馬鹿馬鹿しいと思いませんか。

そう思ったなら、相手に付き合って、怒ったり悲しんだりするのは、やめましょう。

代わりに、こう言えばいいのです。

ざまあみろ!

 ※martakotonさんによるPixabayからの画像 です。

理屈はわかっても、むりやり相手のゲームに、引き込まれた事への、腹立ちは残るかも知れませんね。

それでは、最後の仕上げです。

相手を許してあげましょう。

と、こう言うと、相手を許すだなんて、とんでもないと、反論されてしまいそうです。

でも、聞いて下さい。

ここで許すというのは、相手の無責任さや暴力的な残忍さ、狡猾さなどを認めて、受け入れるという事ではないのです。

一般的に、許すという言葉から受け止めるイメージは、悪い事をした者が、罰を免れるというものです。

でも私が言う、許すというのは、ちょっと違うのです。

歪んだ価値観、愚かな思考を持ち続ける人は、いずれはそれが原因で、苦しむ事になります。

ただし、苦しむというのは、心の中の様子です。
外見で判断する事はできません。

 ※brebryansさんによるPixabayからの画像です。

たとえば、相手がお金持ちになり、多くの取り巻きがいるとします。

一見、権力も金も地位も、手に入れていますから、苦しんでいるとは思えません。

でも、愚かな考えや価値観を持つ事自体、すでに不安におびえているという事なのです。

どんなに仲間がいるように見えても、本人は常に孤独で、誰の事も信用していません。

他人を大切にするという、価値観を持てない者は、自分しか信じられないのです。

仲間に見える者たちも、金や権力目当てに、集まっているだけなのは、わかっています。

だからこそ、お金や物を集める事に執着しますが、どれだけ集めても、不安を満たす事はできません。

いつ裏切られるのかわかりませんし、普段でも陰口を言われていると、疑い続けるでしょう。

また、いずれは訪れるであろう死を、極端に恐れます。

病気になって、体が不自由するようになれば、絶望しかないでしょう。

あなたが呪わなくても、あなたを傷つけるような人は、孤独な地獄に片足を突っ込んでいるようなものです。

いずれ両足を突っ込む事になりますから、放って置けばいいのです。

 ※mohamed HassanさんによるPixabayからの画像です。