水素エネルギーの現状
水素自動車は、まだまだ普及しているとは言えません。
それでも、日本が力を入れている、水素エネルギーです。
どうなっているのかと調べてみると、2020年10月現在で、水素ステーションの数が、全国135ヶ所とありました。
そのほとんどが、東京、名古屋、大阪、福岡の四大都市に集中していました。
地方都市に、水素ステーションが普及するのは、まだまだ先のようです。
高速道路には水素ステーションは、設置されていないようなので、現時点で水素自動車は、遠出には向いていない状況です。
一方、電気自動車の充電スタンドは、全国に1万8千ヶ所設置されているようです。
水素ステーションとは、桁が違いますね。
私が暮らす愛媛でも、水素ステーションは見かけませんが、充電スタンドは所々で目にします。
充電スタンドは、高速道路にも設置されていて、急速充電をすると、30~60分で80%の充電ができると言います。
ちょっと買い物や食事をしている間に、充電ができるという事ですね。
現時点では電気自動車の方が、利用しやすさで軍配が上がるでしょう。
しかし、充電するための電気を、火力発電所で作っていたのでは、クリーンは見せかけになってしまいます。
それは水素についても同じです。
水素を作るための、水の電気分解に必要な電気は、クリーンエネルギーで作らなければなりません。
そうでなければ、水素を進める意味がありません。
四国の徳島県には、ガソリンスタンドのような水素ステーションはありませんが、トレーラーを改造した、移動式水素ステーションがあります。
ここでは太陽光発電による電気で、水素を作っています。
一日辺り、車五台分の水素を、製造できるそうです。
まだ水素自動車の数が少ないでしょうから、これでやって行けるのでしょう。
でも、多くの車が訪れるようになると、一日五台だけというわけには、行かないでしょうね。
そうなると過疎地などを利用した、太陽光発電や風力発電などによる水素製造所が、どんどん作られるようになると思います。
水素ステーションは今年度中に、160ヶ所ほどを設置する予定だそうです。
また2025年には320ヶ所、2030年には900ヶ所に増設するそうです。
それでも充電スタンドには及びませんから、水素自動車は都会を中心に広がり、地方は電気自動車の方が、普及して行くでしょう。
いずれにしても、これから 5~10年の間に、見かける自動車の様子が、今とは全然違うものになっているのは、間違いないと思います。