新たな始まり
新型コロナウィルスについての、緊急事態制限が全面解除されました。
これまで制限されて来た活動が、これからは徐々に再開されるでしょう。
だけど、解除を待てずに閉めてしまったお店や、倒産した会社、職を失った人たちなど、元には戻れない状況もあります。
何とか持ちこたえて来た企業でも、これまでと同じようには行かないでしょう。
せっかく踏みとどまったはずが、ここ数ヶ月で潰れてしまうかも知れません。
困っているのは、日本人だけではありません。
経営が困難になったら、外国人労働者は真っ先に首を切られます。
バイトで頑張っていた留学生も、生活に困窮しています。
かと思えば、来ると思っていた外国人労働者が、入国できずに困惑する農家さんもいます。
何だか、とてもちぐはぐな話です。
一方で、テレワークやテレビ会議、あるはタブレットを利用した授業など、IT技術がもてはやされていますね。
確かに、これまでになかった業務や授業の形態を、築くことになるわけですから、いいことだと思います。
IT技術を活用すれば、日本中のどこに暮らしていても、他の所にいる人たちと一緒に、できる仕事もあるでしょう。
そんな仕事は、どんどん地方へ人を出したり、地方の人に働いてもらえばいいのです。
それで地方の人口が増えれば、地方の暮らしが、今より魅力的に見えるでしょう。
地方の仕事と言えば、農業や漁業などが、思い浮かびます。
今、農業の分野では、無農薬や有機農法、あるいは自然農法といった、健康にいい作物を作る方法が、注目されています。
ただ、手間がかかったりすることで、商品の値段が高く、お金のある人しか、購入できないのが現状です。
でも、値段が安くなったとしても、生産者の数が少ないので、誰もが購入できるほどは、作物も多くないのです。
身体にいい物を、金持ちしか買えないのは、おかしいと思います。
生産している人たちも、それを望んでいるわけではないでしょう。
今の経済システムが、そういう状況を生んでいるのです。
こういう付加価値がある、作物を生産する農家には、国が援助をするべきです。
自然相手の仕事は、毎年同じように、収穫があるわけではありません。
収穫が少なければ、生活は不安定になります。
そうなると未経験の若い人たちは、そういう仕事に就くことに、尻込みをするでしょう。
天候に関わらず、基本的な暮らしが、守られる状況にあれば、就農を希望する人は増えます。
なおかつ国の支援によって、いい商品が今よりも安くなるのであれば、人々の健康にも大いに役立つでしょう。
こういう所にこそ、お金をかければ、結果的に医療費の抑制につながります。
漁業についても同じです。
人々の食を守ってくれている方々です。
漁師さんがいなくなれば、どうやって魚を食べると言うのでしょうか。
何でもかんでも、個人の責任でというのは、間違っています。
国を支えてくれている仕事には、それなりの援助をするべきです。
これらの仕事が、子供たちに魅力的に見えるような環境を、整えることが求められています。
コロナ騒ぎから立ち直り、新たに動き出すのであれば、そういう社会を見据えて、動いて欲しいと思います。