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油断大敵

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多くの国でコロナ騒ぎが、収束に向かっているかのように見えます。

都市の封鎖や外出自粛が解かれ、大勢の人々が買い物やレジャーへと、流れ出しました。

日本でも、まだ慎重な姿勢が見られますが、流れとしては同じでしょう。

 ※crystallenbrownさんによるPixabayからの画像 です。

しかしコロナウィルスが、いなくなったわけではありません。

一時の勢いは失われたようでも、油断すると再び外出自粛や、都市封鎖となるでしょう。

新型コロナウィルスは潜伏期が長く、よほど悪くならない限り、症状が軽いようです。

無症状の人も多く、それが感染を広げてしまう、大きな要因になっています。

この潜伏期ですが、ウィルスが感染してから、症状が現れるまでの期間と、理解されている方が多いと思います。

これが長いということは、細胞に感染したウィルスが、細胞内で増殖している期間が、長いと考えられます。

発症した後でも、感染細胞から出て来たウィルスは、近くの正常細胞に新たに感染します。

このウィルスがその細胞の中で増殖して、出て来るまでの期間が長いわけです。

 ※あしげさんによるイラストACからの画像です。

免疫細胞は、細胞の外にいるウィルスと戦います。
細胞の中に潜んでいるうちは、ウィルスは攻撃されません。

そのため、免疫細胞が外にいるウィルスを退治した後に、新たなウィルスがこっそり出て来るのです。

潜伏期間が短ければ、まだ免疫細胞が働いている所に、潜んでいたウィルスが出て来ます。

この場合、ウィルスはすぐに、免疫細胞に捕らえられるしょう。

潜伏期間が長いと、潜んでいたウィルスが出て来た時に、そこの免疫細胞が、少なくなっていることが考えられます。

そうなると、このウィルスの一部は、免疫細胞に捕らえられる前に、近くの正常細胞に感染してしまいます。

このウィルスが増殖して、外へ出て来るのは、何日も経ってからです。

そこで再び、免疫細胞の監視を逃れたウィルスが、同じように近くの正常細胞に感染します。

これを繰り返すので、新型コロナウィルスは治りが悪く、治ったと思ったのに、再燃するのだと思います。

それでも、いずれは免疫細胞の方が、完全勝利を収めるでしょう。
しかし、その途中で免疫力を落とすようなことがあると、大変です。

せっかく減っていたウィルスが、あっと言う間に増殖し、元のひどい状態に戻るかも知れません。

 ※mattthewafflecatさんによるPixabayからの画像です。

潜伏していたゲリラが、忘れた頃に出没するようなウィルスです。

症状が出ていない場合、免疫細胞が何とか抑えている状態です。
それでも、免疫細胞を逃れたウィルスが、誰かに感染する可能性はあるでしょう。

症状が消えても、それはウィルスが消失した証拠にはなりません。

ウィルス検査が陰性でも、偽陰性が多く含まれているようです。
ですから、やはりウィルスが、いなくなったとは言えません。

1ヶ月程度、人との接触を控えても、ウィルスが完全に消えるとは限りません。

恐らく今後も、あちらこちらで散発的に、ウィルス感染の報告が続くでしょう。

油断をすれば、感染はすぐに広範囲に、及ぶことになると思います。

効果的な薬があれば、安心です。
しかし、現在取り沙汰されている薬は、ウィルスを殺すわけではありません。

ウィルスの増殖を抑えるだけなのです。
それに長期に服用すると、副作用の危険性が高くなるでしょう。

結局、最終的にウィルスを押さえ込むのは、本人の免疫力なのです。

免疫機能が低下している方に、この薬を投与したところで、いずれはウィルスを押さえ切れなくなるでしょう。
そうなったら命取りです。

 ※d****************mさんによるイラストACからの画像です。

元々コロナウィルスは、風邪の原因の一つです。

風邪は一度引いても、また罹かることがあります。
その理由は、ウィルスが次々に変異するからです。

風邪が治る時、ウィルスに対する抗体が、体の中に作られています。

しかし、ウィルスが違う形に変異すると、この抗体が効かなくなることがあります。
それで、再び風邪を引いてしまうのです。

同じ理由で、新型コロナウィルスに対する抗体ができても、二度と感染しないという、保証にはなりません。

集団免疫でウィルスを、はねのけようという発想もあります。
しかし、変異したウィルスが来ると、やはり感染が広がってしまうわけです。

予防接種ができるようになったとしても、ウィルスが変異すると、効果がなくなるかも知れません。

では、どうすればいいのでしょうか。

結局は、ウィルスに感染しても、負けない免疫力を、身に着けておかねばなりません。

初めに感染した時に、粘膜にある免疫細胞が、素早くウィルスを退治すれば、抗体ができるのを待たずに、発症を押さえ込む事ができます。

そのためには、食事や運動などに加え、笑いの多い暮らしを、手に入れることが大切です。

 ※PexelsさんによるPixabayからの画像です。

心身に大きな負担をかけるような環境は、免疫機能にとって、大きなマイナスになります。

ただ、個人の努力だけでは、なかなかそうした生活を送ることが、難しいかも知れません。

今回のように、経済がストップしてしまえば、それが大きなストレスになってしまいます。

それを防ぐためには、今のような状況でも困らないような、新しい経済システムが必要となるでしょう。

貧困層へのベーシックインカム制度を、スペインが承認しました。

最低限の生活を守る保証です。
働いて収入を得ても、削られることがありません。

この制度には、世界中が注目しています。
今後、コロナウィルスに負けない、豊かな暮らしを手に入れられるかは、この制度にかかっていると思います。