あなただけじゃない
人は嫌なこと、悲しいこと、腹が立つことなんかに遭って、思い悩みます。
そんな時、その悩みとは別な思いが、出て来ます。
こんな辛い目にあっているのは、自分だけだと。
自分の周囲の人たちや、テレビなどで目にする、世間の人々。
あの人たちは、苦しんでいる自分とは違って、悩みなんか一つもなく過ごしている。
誰も自分の気持ちなんか、わかってくれない。
そう思って、自分と世の中の人たちとの間に、見えない壁ができたように、感じるでしょう。
その気持ちが、本来解決しないといけない問題を、ややこしくしてしまいます。
嫌なことの原因を探る力が、削がれてしまうのです。
そんなことは忘れて、楽しくやって行こう。
そうできれば、いいのです。
楽しくしていれば、嫌な事も忘れます。
気持ちが落ち着けば、いろいろな事を、冷静に考える事もできるでしょう。
しかし、そんな気分になれず、思い悩み続ける時は、他の人の話を聞いてみると、いいと思います。
多くの人が、悲しみや苦しみとは、無縁のように見えるでしょう。
でも本当は、誰もが悩みを抱えて、苦しんでいるのです。
それを顔や態度に出さないだけなのです。
それがわかれば、あなたと世間の間に、あると思っていた壁は、すっと消えてしまうでしょう。
私はよくNHKの番組を見ます。
別にNHKの宣伝を、しているわけではありません。
とてもいい番組があるので、見ているだけです。
その中に一般の人の人生を、インタビューで語ってもらうものがあります。
見た目は、何も悩みがないような人たちです。
きれいな格好の女性や、ラフな姿の男の人、明らかに会社員と思われる人や、若く明るい女の子。
街へ行けば、どこにでも見られるような方々です。
そういう人たちが、自分の人生を語ってくれるのです。
悩みとは無縁に思われる人たちでも、聞くといろいろ辛い体験があります。
みんな、それを頑張って乗り切ったり、乗り切ろうと一生懸命です。
そこで語られる話は、どれも心を打たれるようなものばかりです。
平凡に見える人たちの、一人一人に人生があるのだと、実感させられます。
普段、人は自分が何かで悩んでいても、それを周囲の人に喋らないものです。
喋るとすれば、よほど困った時、最も親しい人に相談するぐらいでしょう。
それ以外の人をつかまえて、話を聞いて欲しいと、訴えたりはしません。
それはあなたもそうでしょうし、他の人もみんな同じなのです。
何か辛いことがあっても、それはあなただけではありません。
自分だけが、ひどい目に遭っているとは、考えないで下さい。
それに悩みは、人を成長させてくれます。
みんなも頑張っているんだと思って、問題に立ち向かいましょう。