作用・反作用の法則
作用・反作用の法則って、聞いたことがありますよね。
中学校の理科で習った、物理法則です。
どんな法則かと言うと、二つの物体が互いに力を及ぼし合う時、それぞれの力は向きが反対で、大きさが等しいというものです。
文章で説明すると、わかりにくいですよね。
簡単に言えば、壁を押したとします。
その時の力は、どのくらいでもいいのですが、たとえば3の力で、押したとしましょう。
すると、その時に自分は、壁から3の力で、押し返されているのです。
杭に縛ったロープを、4の力で、引っ張ったとしましょう。
その時、自分はロープから、4の力で、引っ張られているわけです。
これって、何だか鏡に自分の姿を、映しているみたいですね。
さて、この作用・反作用の法則ですが、物理的な事柄だけでなく、人生にも同じことが、言えるのではないかと思うのです。
たとえば、あなたが誰かに親切にして、その人が喜んでくれたとしましょう。
その時の相手の喜び具合で、あなたが感じる喜びも、変わると思います。
相手がとても喜んでくれたら、あなたもすごく嬉しいでしょう。
ちょっとしか喜んでくれなかったら、嬉しいけど、ちょっと残念という感じですよね。
もし、あなたが誰かと喧嘩をして、その人のことを嫌ったとします。
当然、相手の方も、あなたのことを嫌うでしょう。
あなたが相手をとことん嫌って、顔を見ても、挨拶すらしないとしましょう。
きっと、相手も同じような態度を、見せるでしょうね。
あなたが大人の対応で、喧嘩はしたけれど、挨拶ぐらいはちゃんとしたとします。
すると、相手もそれに応じた態度を、見せるでしょう。
あなたが相手に、働きかける時だけでなく、逆に働きかけられた時にも、同じ事が言えます。
何かをしてもらった時、あなたの喜び具合が、相手の反応につながります。
嫌な事をされた時の、反応も同じです。
あなたが淡々としていれば、大きな騒ぎにはなりません。
個人と個人の関係だけでなく、あなたが置かれた環境にも、言えることす。
あなたが仕事の都合などで、暮らすことになった町が、あるとしましょう。
しかし、そこは不便な所で、欲しい物を手に入れるのも、大変です。
その町に対する、あなたの気持ちは最悪です。
そんな時には、町の人々のあなたを見る目も、嫌悪に満ちているように感じます。
でも、誰かに声をかけられ、喋っているうちに、あなたの気持ちは変わります。
気がつけば、自分の方から町の人に、挨拶をするようになりました。
不便だと思っていた町も、自然が多くて、癒やされる感じです。
また、手に入らない物は、自分たちで作るという人たちを見て、面白いと思いました。
あなたはいつの間にか、この町が大好きになっていました。
このまま、ここに住みついても、いいかなとまで、思うようになりました。
どうですか。
こんなのも、作用・反作用の法則でしょ?
この世界は、右と言えば、左があります。
前と言えば、後ろがあります。
上と言えば、下があります。
光と言えば、闇があります。
闇とは、光がない状態のことです。
あなたと言えば、あなたでないもの全てがあります。
そこには、人間も動物も家も自然も、あなた以外の何でも含まれます。
この世界は何かを選ぶと、同時に、それに反するものが決まります。
何かを指定することで、その何かと、そうでないものとの関係が、勝手にできてしまうのです。
あなたという存在があれば、必ずあなた以外のものが、あるわけです。
そして、両者の間には関係が生まれます。
そこには常に、作用・反作用の法則が働くのです。
あなたが微笑みを向ければ、微笑みが返って来ます。
あなたが怒りをぶつければ、怒りが投げ返されるでしょう。
ポジティブな思いも、ネガティブな思いも、それぞれが作用・反作用の法則で、自分に見合ったものを、引き寄せるのだと考えて下さい。
人はポジティブな思いも、ネガティブな思いも、両方持っています。
ですから、人生はいい事もあれば、悪い事もあるのです。
できるだけ、ネガティブな思いを手放して、心の中をポジティブな思いで、一杯にしましょう。
そうすれば、あなたの人生は、喜びに満ちたものになるでしょう。
作用・反作用の法則です。
忘れないで下さい。