生命の起源3
宇宙は生命エネルギーに満ちていると、私は考えています。
また、その生命エネルギーは一様ではなく、様々な状態のものが重なり合い、混じり合っているのだと思います。
地球にも、いろいろな状態の、生命エネルギーがあると思われます。
でも、この生命エネルギーは肉眼で見たり、手で触れたりはできません。
その代わり、生命エネルギーは物質エネルギーに働きかけて、私たちが知覚できるような、姿形を形成するのです。
ただ、全ての生命エネルギーが、この物質世界に、直接働きかけるわけではないと思います。
物質エネルギーに直接作用できるのは、とてもシンプルな生命エネルギーでしょう。
今の物理学が追求、あるいは解明している宇宙の法則は、このシンプルな生命エネルギーの働きかけを、説明したものなのだと、私は考えています。
さて、私は生命エネルギーを、精神エネルギーという見方でも、とらえています。
宇宙に様々な、生命エネルギーが満ちているというのは、様々な状態の心が、宇宙にはあるということです。
その中でも最もシンプルな心、つまり宇宙の最もシンプルな生命エネルギーの、心としての側面とは、どのようなものでしょうか。
私はこの心が、「存在する」という一点にのみ、集中した状態にあると考えています。
この心には、人間の心のような、思考や感情、感覚はありません。
物質エネルギーを通して、具体的な形態を持つということにのみ、執着しています。
とは言っても、自分という認識はありません。
存在への執着はあっても、存在している自分、という認識はないのです。
この生命エネルギーが、物質エネルギーに働きかけることにより、具体的な存在を、生み出すことができます。
その根本的なものは、恐らく素粒子だと思います。
しかし、素粒子だけでは不安定です。
その不安定な素粒子同士が、反応し合う中で、原子という、安定な形態が生まれます。
これは偶然にできたのではなく、できるべくしてできたと考えられます。
どういうことか説明しましょう。
素粒子を形成したのが、最もシンプルな生命エネルギーだとします。
この生命エネルギーを、エネルギーAとしましょう。
生命エネルギーの中には、複雑性において、エネルギーAより少し上位の、エネルギーBがあります。
このエネルギーBは安定した存在を、意識しています。
そのためエネルギーBは、素粒子に働きかけて、原子という安定した形態を作ります。
エネルギーBは、直接物質エネルギーに働きかけて、原子を作るのではありません。
原子の材料となる、素粒子が形成されてから、その素粒子に作用して、原子を作るのです。
つまり、エネルギーBはエネルギーAに働きかけて、間接的に物質エネルギーに作用し、原子を形成するのです。
集まった素粒子が、勝手気ままに反応しあう中で、原子核と同じものを、形成する瞬間があります。
すると、その一瞬だけエネルギーAの状態は、エネルギーBに限りなく近づきます。
そして、AとBのエネルギーはリンクするのです。
素粒子が反応し合って、新たな素粒子が生まれても、それは不安定なまま、すぐに別の形態に変わります。
しかし、原子核の形ができた瞬間だけ、エネルギーBの力が作用して、近くにあった電子が引き寄せられ、原子が完成するのです。
同様に、エネルギーCは原子同士が作用し合って、分子を形成するように、働きかけます。
そして、有機物質が集まって、細胞の乗り物を形成すると、エネルギーDが働きかけることができるようになり、細胞の乗り物は、本物の細胞へと変わって行くのです。
エネルギーDはエネルギーCに働きかけ、エネルギーCはエネルギーBに働きかけ、エネルギーBはエネルギーAに働きかけます。
そして、エネルギーAは物質エネルギーに働きかけます。
こう考えると、物質エネルギーもある種の生命エネルギーだと、解釈した方がわかりやすいですね。
私はエネルギーAを、最もシンプルな生命エネルギーとしましたが、実は物質エネルギーこそが、最もシンプルな生命エネルギーなのでしょう。
人は物質と心を分けて考えますが、物質もまた、一種の精神エネルギーであり、宇宙の心の一部なのです。
宇宙に存在しているのは、精神エネルギーのみであり、宇宙とは一つの大きな心なのです。
そして、宇宙の心の一部である私たちは、宇宙の心をいろいろな角度から、探査していると言えるでしょう。
つまり、生命の起源を考えるならば、それは宇宙が生まれた時とするのが、わかりやすいかも知れません。
しかし、宇宙の誕生という時点が、あったとするならば、生命とは無から突然生じた、ということになってしまいます。
無というのは、何も存在しないことを言います。
何も存在しない所から、何かが生まれることは有り得ません。
それは無という言葉の、定義に反します。
ビッグバンがあったと仮定する学者も、宇宙が本当の意味での、無から生まれたとは、考えていません。
無に見えるような真空状態があって、そこから宇宙が誕生したと、考えているのです。
宇宙に誕生があったとすれば、宇宙を誕生させるように、働きかける何かがあったはずです。
それも生命エネルギーでしょうから、そう考えると、生命には始まりも終わりもなく、あるのは変化だけ、と言えるのではないでしょうか。
ちなみに、私たちが進化と呼んでいるものは、宇宙に満ちた生命エネルギーの、絡み合いによって生じるものです。
単細胞生物が生まれたのも、そのような生命エネルギーの、絡み合いによるものでしょう。
次回はタイトルを変更して、多細胞生物の話をしようと思います。