> 社会 > 災害 > 自然の猛威

自然の猛威

この記事は6で読めます。
 ※Gerd AltmannさんによるPixabayからの画像です。

世界的に、新型コロナウィルスの勢いは、まだ衰えていません。

地域的には、衰えたように見える所もあます。
しかし、人々の日常生活を元に戻せば、すぐにまた感染は増えるでしょう。

日本でも東京を中心に、各都市で感染者数が激増しています。
そして、そこから周辺地域へ、着実に感染は広がっています。

それでも国は安易に、緊急事態宣言は出せないでしょう。

出したところで、ウィルスを撲滅できるわけではありません。

それに、国民やお店の経営者へ、経済支援をする余裕もないようです。

できればお金を出したくないでしょうから、宣言はしたくないのです。

しかし国や県の指示を、待っている暇はありません。

結局は一人一人が、自分で考えて行動するよりないのです。

 ※Peggy und Marco Lachmann-AnkeさんによるPixabayからの画像です。

我が身は自分で守りながら、困っている者がいれば、手を差し伸べる。
自分の行動によって、他の人に迷惑がかからないかを、常に考える。

コロナウィルスに限ったことではありませんが、これが基本だと思います。

コロナ騒ぎが終息したとしても、すぐにまた、次の新たなウィルスが登場するでしょう。

人間への感染能力を持った、コロナウィルスが現れたのは、偶然ではありません。

動物から人へ感染する機会が増えたから、今の状況になったのです。

現に中国では、人に感染する能力を持った、新型インフルエンザウィルスが、豚から発見されています。

中国当局は問題視していないようですが、新型コロナウィルスの時も、医療現場からの警告は無視されていたのです。

他にも、人に感染して死に至らしめる、新たなウィルスの出現の可能性は、常にあると考えねばなりません。

新型コロナウィルスが、特別であるはずがないのです。

コロナウィルス自体が、今後どのように変異するかは、わかりません。

今より感染率・致死率が高くなることも、考えられます。

また、別の新たなウィルスは、若い人でも重篤になるかも知れません。

そういうことは想定できることです。

現在のコロナウィルスで、軽症者が多いからと高をくくっていると、あとで手ひどい目に遭わされるでしょう。

私たちは新型コロナウィルスの広がりで、右往左往しています。

でも、これは今後必ず起こるであろう、もっと強力なウィルスの拡散に備えた、予行演習だと考えるべきだと思います。

動物から人に感染する、ウィルスの出現について、人間による環境破壊が、原因だという考えがあります。

森林を伐採し、開拓をすることで、自然の動物が暮らす領域は、狭められます。

そこへ、最近の異常気象が追い打ちをかけ、動物たちは餌を求めて、人里へ現れるようになります。

 ※Capri23autoさんによるPixabayからの画像です。

人間と動物が接触する機会が、増えているのは確かです。

それが動物から人への、ウィルス感染が起こる理由だという考えは、間違いではないと思います。

しかし、私はそれだけが理由ではないと、考えています。

人間が動物に及ぼしている悪影響は、異常気象だけではありません。

大気汚染や電磁波、酸性雨による土壌や水の汚染。

こういうものも自然の生き物たちに、影響を与えているのではないかと思うのです。

それは、すぐにバタバタ死ぬような、悪影響ではないでしょう。

でも、動物たちの体力を蝕み、免疫力の低下を招いていることは、十分に考えられます。

それによって、ウィルスに感染する個体が増えます。

そうなると、動物を食する人たちに、そのウィルスが感染する機会も増えるのです。

動物の間でウィルスが広まったとしても、ウィルスの毒性が強くなければ、その動物が死ぬことはありません。

人間で言えば、多くの若い人が、あまり症状を感じない、というのと同じです。

しかし、その動物が人間に捕まり、ウィルスが人間に感染すると、そのウィルスが強い毒性を示すことがあるのです。

動物と人間との接触が、ウィルス感染の原因だとすれば、今後の感染を防ぐ根本的な対策は、両者が接触しないような、環境を作ることでしょう。

短期的対策としては、自然の動物を食べたり、飼育するのを禁止することです。

長期的には、動物たちが人里へ来ないよう、生息するための領域を、確保してやることです。

とにかくお金を稼ぐために、むやみに自然環境を破壊することを、やめなければなりません。

 ※Jody DavisさんによるPixabayからの画像です。

コロナウィルスに限らず、温暖化による気候変動、それに伴う水害や干魃、巨大台風やハリケーン、猛暑や冷害あるいは冷夏や暖冬など、多くの自然災害が猛威を振るっています。

日本も毎年のように、水害に襲われています。

世界中で洪水が起こり、中国の長江流域も、大洪水に見舞われています。

他にも、大量のバッタなどの虫害、海面上昇による高潮、山火事、大地震などがあります。

その結果、食糧難や飢餓、怪我や病気、あるいは死亡と、多くの被害が出ています。

しかし、これらのうち地震以外は全て、人間の勝手な振る舞いが、影響していると考えられるのです。

同じような勝手な振る舞いは、人間社会の中でも見られます。

自分さえよければいいという、自分勝手な考えは、多くの国々に蔓延しています。

コロナ騒ぎは、そう言った人間社会の、醜い部分を露わにしました。

今の世界は、権力を握る人々の大半が、自分勝手な考えを、持っているように見えます。

国民に対しても、都合のよい者を優遇し、そうでない者は死んでも構わない、という姿勢です。

自国民の扱いがそんな感じですから、他国の人間に対しては、もっと冷酷です。

ましてや人間ではない、自然の生き物や環境に対して、気遣いを見せるなど、到底無理でしょう。

 ※Arek SochaさんによるPixabayからの画像です。

何か行動を見せるとしても、それは損得勘定で動くだけです。

他の人々や、自然の生き物を思いやる気持ちで、動くわけではありません。

ですから、これは損をするぞと思うと、手のひらを返したように、行動するのをやめてしまいます。

世界を動かせる地位にいるのに、そのために必要な知性も思いやりも、持ち合わせていないのです。

そして、その結果が、今の世界の状況なのです。

今の地球の環境を見て、自然が人間に牙をむいたと、受け止める人もいるでしょう。

しかし、自然はそんなことはしません。

向けられた力に対して、それに応じた反応を、示しているだけです。

別に自然が人間を嫌ったり、人間を排除しようと、しているわけではありません。

人間の方が自然に対し、勝手に喧嘩を売って、勝手に怪我をしているのです。

ちょうど、大きな壁に思いきり投げつけた球が、跳ね返って自分に当たったような感じです。

 ※Gordon JohnsonさんによるPixabayからの画像です。

人はせっかくの知性を、もっとうまく活用しないといけません。

知性を使って、物事の道理が理解できれば、自分が思いやれる対象が広がります。

みんな仲間であり、みんなの助けがあるから、自分は生きていられるのだと、理解することが必要なのです。

知性の欠片もない指導者たちに、人生の舵取りを、任せるべきではありません。

指導者には知性のある者を、選ぶべきです。

同時に、個人個人も知性に基づいた、暮らし方を模索するのです。

そうすれば、人間社会の問題も、自然の猛威も、全て解決するでしょう。