考えてますか その4
人間は地球を好きなように利用して、他の生き物たちを蹂躙し続けました。
すべては人間のためにあると言わんばかりで、戦争であれ日常の活動であれ、自分たちの行動の結果、他の存在がどうなるかなど、これっぽっちも考えていません。
地球や自然の状態を危惧するのは、限られた人々だけで、ほとんどの人は自分とは無関係のように感じています。
考えているのは、今晩の食事のことや、明日の天気のこと、経済状態がどうなるかということ、将来年金が本当に支給されるかということなど、目先の生活に関することばかりです。
自分がいる足場が崩れそうになっていても、一向に気にしません。
そんなことができるのは、あまりにも自分という存在に固執しているからです。
自分と自分以外のものを、きっちりと線引きして区別し、線の内側である自分のことばかりを考えてしまうのです。
でも賢い人は、人間は一人では生きていけないと理解しています。
だから、自分さえよければいいという考え方が、間違っているとわかるのです。
もっと賢い人は、一つの国、一つの民族だけでは、生きていけないと理解しています。
だから、世界中が国境を越えて、本当の意味で一つにならなけらばならないと考えるのです。
さらにもっと賢い人は、人間だけでは生きて行けないと理解しています。
人間以外の存在たちがあって、初めて人間も生きることができるのだと、本当に賢い人たちはわかっているのです。
彼らの理屈は、決してむずかしいものではありません。
いたってシンプルでわかりやすいものです。
それをわかりにくくするのは、生きるためには金が必要だという、自分勝手な経済的観念です。
この考え方が世界中を狂わせて、分断させているのです。
本当に賢い人たちに、世の中を任せたならば、お金を必要としない暮らしのシステムを、いとも簡単に構築することでしょう。
考えてみて下さい。
今の社会システムは絶対的なものなのでしょうか。
本当にお金がなければ、暮らしていけないのでしょうか。
他のやり方というものは、絶対に有り得ないのでしょうか。
本当にそうなのだとすれば、今の経済社会が崩壊すれば、人類は絶滅するでしょう。
でも、実際はそんなことにはなりません。
人間は賢いですし、生きるためには、死に物狂いでいろんなことを考えるからです。
今の経済社会が崩壊したならば、必ず新しい社会が誕生します。
そんな新しい社会のことを、別に今考えても罰は当たりません。
今から考えておけば、実際に経済社会が大混乱に陥っても、それに対処することができます。
自分は賢くないなんて思わないで下さい。
本当に賢い人というのは、普通に暮らしている人々の中にいるものです。
余計な価値観に振り回されず、一人の人間として考えたなら、誰でも答えに行き着くはずです。
ヒントは感謝と思いやりです。
考えてみて下さい。
今のあなたの暮らしの中に、感謝と思いやりは、どれほどあるでしょうか。
もし、感謝と思いやりにあふれた世の中があったなら、そこに生きるということが、自分にとってどんなものでしょうか。
今の社会と、感謝と思いやりの社会の、どちらをあなたは選ぶでしょうか。
考えてみて下さい。