死を意識する その5
今の自分の人生の状況を、自分自身で設定しているのだとすれば、どうして自分はこの状況にいるのかと、考えてみるのです。
その状況の中で、自分が嫌だなと思っていること、これは勉強になったなと思えたことなど、リストにして確かめるのです。
嫌だなと思うことは、これからの人生の中で、避けることです。
これは勉強になったと思えることは、これからの人生で活用できることです。
これは好きだなと思えるものが、ほんの少しでもあったなら、それが自分の進むべき道を、示していると言えます。
それは、遠くに離れた所に咲く花の香りが、そよ風で運ばれて来たようなものです。
香りがしたからと言って、すぐそこに花が見つかるわけではありません。
それでも、どちらの方向に花が咲いているのかは、わかります。
そうして、自分が気に入ったと思えるものを、追いかけて行くと、次第にその喜びは大きくなり、やがてはこれだと言える、自分にとっての素敵な花を、見つけることになるのです。
そして、それができるように、人生は設定されているはずです。
つらいことがあった時、いつまでもそれを嘆くのではなく、その中に自分が仕込んだ道しるべを見つけるのです。
これは、自分自身のゲームなのです。
時間が限られたゲームの中で、自分が隠した道しるべを見つけ出し、自分にとっての宝を手にすることが、このゲームの目的です。
お金を貯めるとか、贅沢をするとか、みんなの注目を浴びるとか、世界を征服するとか、そんなことが目的ではないのです。
ですから、他人と自分を比べる必要もありません。
そうして、自分の宝を見つけ出し、この人生を去る時を迎えれば、次にはさらなる刺激的な人生が、あなたを待っていることでしょう。
死というものは、恐れるものではありません。
人生をとてもエキサイティングにしてくれる、大切な要素なのです。