あなたは誰? その3
この世界でのことは、一つの体験に過ぎず、その体験を評価する価値観も、この世界限定のものです。
でも、別の世界からこの世界へ、いろんな体験をしに来たのであれば、その体験の評価は、別の世界の基準で考えるべきでしょう。
わかりやすく言えば、目の前の一本の木だけで、全てを評価するのではなく、森全体を見て評価するということです。
森全体を眺める視点から、同じ木を見た場合、その木しか見ていない時と比べると、違った評価ができるはずです。
とは言っても、今いる世界のことしかわからないと、言われるかもしれませんね。
でも、今の自分の考え方は、この世界に限定した考えであって、もっと広く大きな考え方が、あるはずだということは、受け入れられるでしょう。
目の前にある木を、高い所から眺めて、森の一部として見た場合、どう見えるのかと考えるのと同じです。
今いる所が木の前でも、高い所へ行けば、別の見え方ができるということは、理解できるはずですよね。
それがわかっているのと、わかっていないのとでは、困った時の対応が、全然違うものになるでしょう。
それにしても、どうして自分は、今ここにいるのでしょうか。
生まれる前の世界から、わざわざこの世界に生まれて来たのには、わけがあると思います。
そのわけを探ることが、本当の自分に気づくきっかけになるのです。
自分がこの世に生まれて来たわけを探らずに、世の中の流れに乗って生きていると、必ず何かの障壁にぶつかって、いろいろ悩んだり苦しんだりすることになるでしょう。
それは、何で自分はこんなことをしているのか、という理由がわからないからです。
自分がこの世界限定の存在だと考えている限り、自分が今ここにいる理由はわかりません。
自分はもっと大きな存在なのだと認めれば、今まで見えて来なかった答えが、見えて来ることでしょう。