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自分を生きる その3

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自分を生きているつもりでも、本当にそうなのか。

それは、どうすればわかるのでしょうか。

それは、自分が人生の主導権を握っているという、自覚が伴っているかどうかでわかります。

どんなに些細なことであっても、自分で選んだことであれば、誰かのせいにすることはできません。

たとえ、何かの事故に巻き込まれたとしても、その状況へ足を踏み入れた責任は、自分にあるわけです。

それを、あいつが悪いとか、あれのせいでこうなった、などと言っているうちは、自分が人生の主導権を握っているとは言えません。

自分の責任を認めない限り、自分で人生を歩むことはできないのです。

それは、自由がないということです。

ほとんどの人は、自分が自由に生きていると、考えているかもしれません。

でも実際には、様々なことで制御されて、自分が思ったとおりには生きていません。

たとえば、お金がなければ生きていけないから、まずはお金を稼ぐことが重要だと、信じ込まされたとしましょう。

すると、この人はお金を稼ぐことに懸命になります。

自分がやりたいことがあっても、まずはお金を稼ごうとするわけです。

しかし、お金がなかなか貯まらなければ、いつまで経ってもやりたいことはできません。

結局、死ぬまでの間、ずっとお金稼ぎのことにばかり、時間と労力を費やしてしまい、やりたいことは一つもできなかった、ということも十分あり得るのです。

物理的には、この人は自由な状態にありますが、思考的にがっちりと束縛されて、自由に動けなくなっていたわけです。

そんなこと言ったって、お金がなければ何もできないというのは、事実ではないかと、反論したくなる人もいるでしょう。

でも、本当にそうだと、何を根拠に言えるのでしょうか。

世の中に暮らす人の全てを、知っていると言うのでしょうか。

世の中には、いろんな暮らしをしている人がいます。

また、何を望み、何に満足するのかは、人それぞれです。

それなのに、楽しいというのはこういうことだと、決めつけられて、そうだと信じ込んでしまうと、確かにそれはお金がなければ、できなくなるでしょう。

でも、それが全てではないということを、理解しなくてはいけません。

自分が本当に望んでいることが、何であるのかを知らない限り、自分の好みでさえも、情報によって操作されてしまう可能性はあるのです。