結婚と幸せ

結婚に幸せを求める人は、多いと思います。
実際、結婚して幸せだと思う人もいます。
でも、結婚して後悔する人もいます。
つまり、結婚したから幸せになれる、というわけではないのです。
そもそも、結婚すれば幸せになれるという、発想自体が間違っています。
何かをすれば、幸せになれるのだとすると、それができない今は、幸せではないということになります。
と言うことは、結婚に幸せを期待する人は、現在の自分は不幸せだ、と感じているのです。
しかし、そういう人は幸せが何であるかを、わかっていません。
幸せは、どこにでもあります。
それに気づけるかどうかだけの問題なのです。

足下に幸せがあるのに、それに気づけない人は、結婚したところで、やっぱり幸せは、見つけられないと思います。
自分が幸せではないと思う人は、自分が恵まれていないと、感じているのです。
だから、恵まれた環境に巡り会えたら、幸せになれると考えるわけです。
お金がないと、幸せになれないと思う人は、経済力や資産のある人との結婚に、期待を寄せます。
自分に取り柄がないと思う人は、特別な技術や能力、地位や肩書きを持っている人に、憧れるでしょう。
日本人のよさを認められない人は、結婚するなら外国人だ、と考えると思います。
でも、そんな理由で結婚相手を選んでも、幸せな結婚にはなりません。
幸せを感じられない人は、不幸せである理由を、見つけるのは得意です。
その得意技で結婚相手の中にも、自分が不幸せになる理由を、いくらでも見つけ出すでしょう。
生活習慣の違い、好みの違い、価値観の違い、生まれ育った環境の違い。
夫婦は元は他人なのですから、いろんな違いがあります。
そういうものは全部、不愉快の元となり、相手を見下す理由になります。
お金や才能などの、自分に欠けているものも、相手との違いです。
でも、これは自分が求めているものだから、構わないのです。
気に入らないのは、自分が求めていない違いです。
だけど相手にすれば、利用できる所だけ利用されて、あとは全否定されるわけですから、たまったものではありません。
必然的に争いが生じ、最終的に結婚は、破局となるでしょう。

相手と自分との違いを認め、それを楽しめる人は、幸せを一つ見つけた、と言えるでしょう。
特に好きになった人との、価値観の違いは、新鮮な刺激になるに、違いありません。
また、互いを大切に、思い合える夫婦であれば、共通した価値観も、持つようになります。
これも当然、幸せを感じさせてくれることです。
幸せな結婚を望むのであれば、独身であるうちに、幸せを感じられるようになることです。
何が幸せなのかを理解して、どんなに小さなことにでも、幸せを見つけられるようになるのです。
そうすれば、結婚生活の中にも、簡単に幸せを、見つけ出せるはずです。
いつでも幸せを、見つけられるのであれば、相手に幸せを、与えてもらう必要がありません。
逆に、自分が見つけた幸せを、相手に分けてあげたくなるでしょう。
そうできることで、また幸せを感じるのです。

あなたが誰かと、一緒になりたいと思う時、その人に何かをしてあげたい、その人を喜ばせたいと考えるでしょうか。
それとも、何かをして欲しい、喜ばせてもらいたいと、期待するのでしょうか。
好きな人に対して、何かをしてあげられる喜びを、噛みしめて欲しいと私は思います。
これは、結婚している人だけの、特権なのです。
一緒にいるからこそ、できる事なのですから。
相手から何かをしてもらおうと、期待していなければ、相手が何かをしてくれた時、それは驚きであり喜びです。
そこには、感謝の気持ちしかありません。
でも、初めから期待していれば、感謝の気持ちが薄れます。
そのうち、してもらうことが当たり前になると、感謝を忘れるようになります。
期待どおりにしてもらえなかったら、腹を立てるようになるでしょう。
誰かに感謝する時、自分にも相手にも喜びが広がります。
感謝とは思いやりに対して起こるものです。
互いに相手に思いやりを持って接すること。
そうすれば、それは感謝という形で戻って来て、それが再び、次の思いやりへとつながって行きます。
この連鎖が尽きることはありません。
そんな夫婦が、幸せな夫婦なのだと、私は思います。
そういう夫婦になるためには、普段から感謝と、思いやりの気持ちを持つ事です。
また、いろんな事に幸せを感じられるように、自分を磨いておく事が大切です。
