幽霊と人間 その3
世界には、私たちが暮らすこの物質世界だけでなく、他にもいろんな世界があります。
そこも、ここと同じような物質的な三次元世界かもしれませんが、物質という形態を伴わない、全く別次元の世界もあるでしょう。
形や姿というものを知らない世界から、この世界に生まれて来るとすれば、それはとても新鮮な体験であり、強い印象を持つことになるはずです。
この世界での体験に執着し、人によっては、その執着から逃れることができず、幽霊になってまでして留まろうとするのです。
その執着というものは、全てこの世界での体験に基づいています。
幽霊が姿を現すというのも、この世界で生きていたという経験があるからこそです。
一度もこの世界を体験したことがない存在は、幽霊のように姿を伴って、この世界に現れることはできないでしょう。
姿がある幽霊は、恐らく生きている時と同じ感覚があると思います。
その感覚が、幽霊の姿を生み出しているのです。
と言うことは、生きている幽霊である私たちも、物体としての肉体を伴っていますが、その感覚を元にした、幽霊のような肉体も、そこに重ね合わせて持っていると、言えるでしょう。
これは考えてみると、とても興味深いことですし、面白いことです。
私たちが肉体だと認識しているものの、半分の要素は、私たちの意識が生み出しているのかもしれません。
いや、多分そうなのだと私は思います。
それはどういうことなのかと言いますと、人間の意識が、そのまま肉体の状態に、影響を及ぼすということです。
病院では心と体は別物だと考えがちですが、実際はどちらも同じエネルギーですし、体を構成しているエネルギーは、意識のエネルギーによって、大きな影響を受けているわけです。
病は気からと言いますが、あれは真実を表している言葉でしょう。
本当に、病は気からなのです。