駅ピアノ その2
駅ピアノは海外だけかと思ったら、日本の駅も紹介されました。
へぇ、日本人でも、そんな所で演奏する人がいるのかと思って観てみると、やはりピアノに惹かれてやって来る人たちが、何人もいました。
すごいなと思いましたし、日本人も変わったものだなと、嬉しくなりました。
それぞれ演奏する曲や、ピアノに対して、何等かの思い入れや想い出があり、話を聞いていると、こちらまで嬉しくなったり切なくなったりします。
みんな、ただ好きで演奏しているだけでなく、その曲に様々な自分の想いを載せているのですね。
それは自分の気持ちを表現したものであり、それを演奏という形で表現している人たちは、自分の人生を自分の足で歩んでいる人たちです。
一見すれば、恵まれていないように見える人もいますが、それでも逆にその人の力強さを、見せられたように思えます。
その姿は見ている者への、励ましやメッセージとなり、元気ややる気を起こさせてくれます。
私の知人も、この番組を観て、これまで弾いたことがないピアノに、挑戦したくなり、実際にピアノを購入した人がいます。
それまでは、自分なんかには無理だと思っていたのが、自分にだってできるかも、という気持ちになったのですね。
また、演奏をするのは、決まり通りにしないといけないと思っていたところ、みんな自由に好き勝手に演奏して、それで上手になれるし楽しいんだとわかったんですね。
日本人は、こうじゃないといけないと思いがちなんですが、そうではなく、自由に自分が思ったとおりにやっても、それで構わないんだと思えるようになったわけです。
知人の話を聞いて、本当にこの番組はすごいなと思いました。
この番組は全国放送されていますので、そこに出て来る人たちの姿は、日本中に影響を与えています。
でも、テレビに出ないような、身近な所にいる目立たないような人たちの中にも、同じように自分に制限をかけず、自分の望んだとおりに生きる人たちが、必ずいます。
もしかしたら、え、私が? と思うような人もいるかもしれません。
端から見ればすごいことをしているようでも、当の本人はそれをすごいことだとは思っておらず、自分が知らないうちに周囲を元気づけている、ということもあるのです。
目立つ人にばかり目を向けるのではなく、目立たない人にこそ、目を向けてみるといいと思います。
また、自分の中に潜んでいる、何かに憧れている自分というものにも、目を向けてみて下さい。
そんなの無理だよと、自分で制限をかけるのをやめれば、何かに憧れている自分が動き出します。
そして、それは必ずあなたを喜びに導きますし、あなたを見ている他の人たちにも、励ましと喜びを伝えることになるのです。
恥ずかしがることよりも、楽しむことに気持ちを向けましょう。
また、本当の完璧などないということを、知りましょう。
どんなに上手に演奏できる人でも、その日、その時によって、その演奏の状態は変わります。
どれが完璧かなんて言えないのです。
演奏が完璧というのではなく、そこに自分の想い、自分の気持ちを表現できたかということを、満足の基準にしましょう。
演奏を間違えたとしても、そんなのはご愛敬です。
言葉で言えば、少し言い間違えちゃったという程度のものです。
そこに自分の本当の気持ちが表現できていれば、何も問題はありません。
もっと多くの人が、他人の目を気にせずに、自分の世界を楽しめるようになることを、期待しています。