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科学と文学 その2

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人間は何でも分類したがります。

あれとこれは違う物だと、区別するのです。

白黒をはっきりさせたいのですね。

なので、生物と非生物を区別します。

動物と植物も別物とみなします。

でも、プランクトンなどの微生物になると、それが動物側なのか植物側なのかは、曖昧なものが出て来ます。

ウィルスが生物なのか非生物なのかは、未だに決着がついていません。

と言うより、世界は人間が出現するより前から存在しているのですから、人間が勝手に決めつけた分類基準に、当てはまらないものが出て来るのは、当然でしょう。

人間の方が勝手に、世界をわかりきったつもりに、なっているだけに過ぎません。

そもそも、何かを区別したがるというのは、人間が自分という存在を、周囲と切り離して考えるからでしょう。

自分と自分でないものを区別するため、何でも区別ができると思い込んでいるのです。

それらの区別の方法は、目で見てわかる境界というのが、基本になっています。

自分の体の表面を境にして、自分と自分でないものが区別できます。

でも、それは固体という形状だからできることで、液体や気体の場合、異なるもの同士の境目は、大雑把にはわかっても、正確な所はわかりません。

たとえば、川と海を区別しようとした場合、地形的には河口を境にして区別します。

しかし、淡水か塩水かということで、川と海を区別しようとすると、どこが境目かはわからなくなります。

これと同じように、人間も含めて世界に存在しているものを、物体として見た場合には、区別ができたとしても、形のはっきりしないエネルギーの塊だとみなしたならば、その境目はよくわからなくなるでしょう。

人間にはオーラという、周囲に発散しているエネルギーがあると言われています。

ところが、このエネルギーがある部分は、本来の体の外の部分ですから、周囲の空気や物と重なるわけですね。

こうなると、自分と他のものの境界線が、曖昧になってしまいます。

要は、自分や他の物を、どんな視点で捉えるかということですね。

物体だと捉えると区別ができても、エネルギーだと捉えると、区別が曖昧になるわけです。

ここで本題に戻りますが、世の中にある多くの学問は、基本的にはそれぞれが独立した別の学問のように捉えられています。

しかし、本当に互いに関係がないのかというと、そうではありません。

物理学や数学、天文学のような関連性を持てるものなら、互いに関係があるとわかります。

一方で、いわゆる科学と文学の間に関係性を見つけることは、恐らくは困難かと思われます。

ところが実際はそうではありません。

両者は関係しています。

人間が関係ないように思い込んでいるだけです。

では、どうして関係があると言えるのでしょうか。

文学は人間性を追求あるいは表現しようとするものです。

科学は宇宙や自然の法則を理解しようとするものです。

それぞれ見ている方向が違うのに、互いに関係があるというのは、どういうことなのでしょう。

実は、宇宙を研究するということと、人間を研究するということは、同じなのです。