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地球人としての自覚 その3

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地球市民や、それに類似した表現に基づいて、組織やグループを作っている人たちがいます。

一人ではできないことも、みんなで力を合わせればできるようになりますから、こうした動きは望ましいものだと思います。

また、世界中で人々の不安をかき立てる、様々な問題が今の社会システムへの疑問を持たせ、新しい社会システムを求める声が、これまで以上に増えて行くでしょう。

しかし、地球人としての自覚を持つことには賛同しても、これらのグループに参加することを、ためらう人は少なくないと思います。

何故なら、今の社会に異を唱える形の団体は、世の中から白い目で見られる傾向があるからです。

そんなことなど全く気にしないという、強い意志を持っている人はいいのですが、そうでない人たちは、やはり参加することをためらうでしょう。

また、何かの団体に所属すると、そこの決まりで縛られてしまいます。

常に自由でいたいと思う人は、自分が自由を感じられる所でなければ、そこに入ろうとは思いません。

会員やメンバーになったなら、何等かの行為を義務として求められると思うと、嫌になってしまうのです。

しかし、自分は地球人だという自覚を持つのに、どこかの組織やグループに所属する必要はありません。

地球人とは何なのかということを、組織やグループの中で作られた定義に従うのではなく、自ら考えて理解することが、何より大切です。

たとえば、地球人は地球に優しくなければならないと、どこかの会で教えられたとしましょう。

それで、初めのうちはゴミ拾いや、温暖化対策などに、積極的に参加するかもしれませんが、それを義務のように感じて来ると、だんだん嫌になって来るでしょう。

でも、自分自身で地球が大好きなんだと感じていたならば、自分が取る行動に義務感は生じません。

他人から見て大変に思えるようなことでも、大好きな地球のためなんだからと、地球を支える行動に喜びを感じることでしょう。

組織になると大きな力を得ることができますが、指導者に従うという形で、義務感が生じる可能性があります。

また、組織のメンバーになることで、自分は地球市民だと考えたとしても、実際に誰かを差別したり、生き物の命に思いを馳せられないとすれば、本当の地球市民とは言えないでしょう。

地球市民というものは、肩書きであってはいけないのです。

地球市民とは、個人の自覚であり、人間としてある段階にまで成長した時に、自然に認識できるようになる感覚的なものなのです。

みんなは一つなんだと、理屈だけでなく感覚的にも理解するようになった時、その人は本物の地球市民になったと言えるでしょう。