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体の傷と心の傷 その3

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どうすれば、自分で心の傷を治せるのでしょうか。

まずは、目に見えるものは信じるけれど、見えないものは信じない、という信念を捨てることです。

自分というものを考えた時、体があるから自分なのではありません。

心があるからこそ、自分を自分だと認識できるのです。

目に見えないものを信じない、という考え方は、自分で自分を否定しているのと同じです。

自分で自分を否定しているからこそ、自分自身である心の傷を、癒やすことができないのです。

誰かの心は、その人自身であり、他の誰でもありません。

心の状態を変えることができるのは、その人だけです。

他人がその人の心を変えることは、できないのです。

カウンセリングや、誰かの話で、その人の考え方が変わることはあります。

でも、それはカウンセラーや他の誰かが、その人の心を変えたわけではありません。

その人の心が変わるのは、その人がカウンセラーや他の人の言葉に耳を傾け、自分でなるほどそうだなと、その考えを受け入れるから変わるのです。

他人がどれほど強く言ったところで、本人が聞く耳を持たなければ、その言葉がその人の心を変えることはできません。

たとえ殺されたって、そんな話は聞かないぞと言われたならば、相手の命を奪うことはできても、相手の心を変えることはできないのです。

誰かに騙されて、間違った考えを持つようになった人は、それは自分の考えじゃないと、主張するかもしれません。

しかし、その悪い人の考えを受け入れたのは、その人自身です。

他人のせいにすることはできません。

どんな事情があったにせよ、自分がその考えを受け入れると決めなければ、絶対にその考え方が、その人の心の中に入り込むことはないのです。

心の傷を癒やすには、まずは目には見えない心こそが、自分自身だと認めることです。

そして、目に見えない心とは、エネルギーであると考えます。

そのエネルギー状態は、自分の心の状態を、反映したものです。

楽しい時には、そのような状態になりますし、悲しい時にも、それに応じた状態になります。

そうして、その時々の状態に応じた変化をしながらも、心は本来の自然な状態を維持します。

心に傷を負っている時は、その状態が固定されたまま、元の自然な状態に戻れないでいると考えて下さい。

でも、心とは自分自身であり、自分が思うままにできるのです。

たとえば、誰かの相当腹を立てていたとしても、自分でもう腹を立てるのはやめた、と本気で心に決めたなら、もう二度と腹を立てることはありません。

さっきまで頭から湯気が出るほど怒っていても、その瞬間に心から怒りは消えます。

心のエネルギー状態が、怒りの状態から、自然な状態に戻るのですね。

これが難しいのは、本気でそうしようとは思わないからです。

本気で相手を許すつもりになれば、そうなります。

傷が癒えないというのは、自分で傷の修復を邪魔するようなものを、心の中に取り込んでいるからです。

そこに気がつけば、心の傷を治すことができるでしょう。