嫌なこと その2
何があっても平常心でいられれば、いいですよね。
でも、平常心でいようと努めても、なかなかそうはいきません。
嫌なこと、腹が立つことが起これば、思わずムカッと来るでしょう。
そもそも嫌なことがあるということ自体、平常心でいられないということです。
でも、それは別に悪いことではありません。
嫌なことに嫌だと反応するのは、自然なことであり、次にどうするかということを考える、大きな指針になるのです。
では、平常心とはどういうことなのでしょうか。
それはいろんな物事や、いろんな人に対する、理解度がとても深いということです。
相手の気持ちや、物事の状況を、深いところで理解していますので、ちょっとやそっとのことでは、動揺したり慌てふためいたりしないのです。
それでも、これはさすがに危ないな、このままではいけないぞ、と理解すれば、その人はパニックになることなく、静かにその場を立ち去るでしょう。
平常心でいるということは、自分が置かれた状況に対して、何でも受け入れるというのではなく、常に冷静な判断に基づいた行動を取るということなのです。
そうは言っても、今自分が直面している嫌なことを、理解するなんて無理だと思う時は、そこから離れることをお勧めします。
離れられない理由があったとしても、とにかく少しその状況から、距離を置きましょう。
そうすれば、離れられない理由というのが、本当にそうなのかということも、冷静に考えることができるものです。
また、その環境から離れることで、嫌なことを客観的に眺めることができます。
それが本当に嫌なことなのか、単に自分の理解が足らなかっただけなのかが、わかるようになるでしょう。
その結果、再び同じ環境に戻り、嫌な気持ちにならずに過ごすか、これは無理だなと判断して、新たな環境に移ることにするかが、判断できるわけです。
そこには困惑もうろたえもありません。
自分で冷静に考えて、落ち着いて行動するわけですから、どうしたところで心は安定しています。
それが平常心を維持できるということなのです。
平常心に憧れる人は、嫌なことがあった時、少しそこから距離を置くよう心がけて下さい。
きっと、知らないうちに平常心になっていると思います。