がんが自然に治る生き方 その9
「自分の魂と深くつながる」
魂という言葉には、宗教的な匂いが漂っていますので、日常的な会話の中で、この言葉を使うことに抵抗を感じる人は、少なくないと思います。
そのことはケリー博士も述べていますが、その場合は、魂という言葉を使わずに、自分の好きな言葉に置き換えればいいのです。
要は、魂という言葉が、本来何を意味しているのか、という所にだけ目を向けるということです。
人間の心というものが、実在しているのは、誰にでもわかります。
心が大切であることも、誰もが理解できることです。
それなのに、今の科学では心は得体の知れないものです。
学者によっては、心は脳が生み出す現象だと、考える人もいるくらいです。
と言うか、多くの学者や医師たちは、心は脳が創り出していると理解していると思います。
心に対する科学の姿勢とは、残念ながらそのレベルなので、魂という表現となると、アレルギー反応を起こすでしょう。
それは中世の時代に、ヨーロッパで科学が産声を上げた頃、国々を支配していたキリスト教的思想によって、幼い科学が弾圧されたという歴史があるからです。
魂という言葉は、主に宗教で用いられます。
坊主憎けりゃ袈裟まで憎し です。
宗教憎けりゃ魂まで憎し、という状況にあるのです。
科学が魂というものを嫌うため、一般の人は魂について語ることができませんし、周囲から白い目で見られないために、魂という言葉に反発する習慣がついているのです。
でも、心が何なのか、意識が何なのか、世界とは何なのか、誰も教えてくれません。
学者がいう事は全て推論であり、その学者の立場を守ることが、前提になっている推論です。
わからないことは、自分で探り、自分なりの答えを、自分で導き出すしかないのです。
そんな気持ちで、魂という言葉が何を意味しようとしているのかを、考えてみるならば、自分も含めた様々なものに対する見方が、それまでとはがらりと変わって来ると思います。
ここでは魂という言葉を使わせてもらいますが、魂というものについて考えて行くと、今の自分がとても表面的なものに、思えて来るでしょう。
いわゆる本当の自分というものが、この魂と呼ばれるものにこそあるのだと知ると、心の中にある声が、今の自分の価値観から出て来たものなのか、あるいは魂から出て来たものなのかを、区別できるようになります。
魂の声は、人間社会の状況や価値観に汚されていない、素のままの自分の声です。
本来の自分の状態にあるためには、どうすればいいのかを、伝えてくれるものなのです。
それは初めは直感として受け止めるでしょうが、ここで言う魂と深くつながる、というのは、そのさらに上を生きます。
直感と言う場合は、まだ魂の存在を認識していません。
でも、魂と深くつながる場合、当然、魂の存在を認識しています。
言い換えれば、何が本当の自分なのかを、理解しているということです。
病気になってしまった時に、どうすればいいのかを、自分自身の中に答えを求めます。
それは自分のエネルギー状態を、どうすれば元に戻せるのかを探る行為です。
だからこそ、その答えは医師にはわかりません。
自分にしかわからないのです。
魂と深くつながるということは、本当の自分を取り戻すということに、他なりません。