どうして戦争が起こるのか その3
支配者が人々を支配するために、最も有効な手段は、教育しないことです。
教育しているようにみせかけて、自分では考えられないようにするのも、同じことです。
とにかく、人々から思考能力を奪い、表面的な物事の流れにだけ、意識が向くようにするのです。
どうしてこうなんだろう。
何故こんなことをしているの。
こうしたんじゃいけないのかな。
こんなことをみんなが考え出すと、一つにまとめるのが困難になります。
これがルールだから、これに従いなさいと言って、みんながそれに従えば、支配は簡単です。
いろいろ考えられては困るのです。
また、支配者に対する人々の尊敬や、支配者への人々の支持は、支配する者にとっては絶対に必要です。
そのためには、支配者は人々にとって頼りがいがないといけません。
でも、頼ってもらうためには、まず人々の生活を不安定にして、苦しんでもらわなければなりません。
これは大変だどうしよう。
誰が自分たちを助けてくれるのか。
こう思わせておいて、人々に甘い言葉をかけたり、少しばかりの支援をすれば、支配者は絶大な人気を得ることができるのです。
人々は支配者の言うことを何でも信じるようになり、どんなことにでも従うようになります。
それが人間としてどうなのか、と思うようなことでも、悪びれることなくやってしまいます。
これは支配者による洗脳だと見ることもできます。
でも、同じ状況に置かれながらも、自分で物事を考え、支配者の言いなりにならない人もいるわけです。
つまり、こうなるのは支配者からの、一方的な洗脳が原因というわけではないということです。
元々その人が持っていた無責任さや、面倒臭がりなところ、周囲への無関心というものが、大きな理由なのです。
意識してようがしていまいが、自分の人生がどうなるのかは、自分自身が決めています。
自分の思考能力や価値観が、人生がどのように展開して行くのかを、決めているからです。
いつも不安ばかり抱えている人は、決して明るい人生を送ることはありません。
人を頼ってばかりいる人が、自分で何かを成し遂げることもありません。
責任感のない人が、人々から認められることはありません。
自分で物事を決められない人は、不自由から逃れることはできません。
戦争の本当の原因を探ろうとしない人は、戦争の脅威から隠れることはできません。
どうして自分はこの世界に生まれて来たのか。
人を傷つけるため?
自分が苦しむため?
別に理由はないから、自分の価値というものもない?
そんなことを真剣に考え、自分なりの答えを追い求めて下さい。
親や先生や偉い人が言ったことなど、無視してください。
自分自身で考えるのです。
そして、自分が生まれて来た意味や、自分が送るべき人生について、考えて下さい。
そうすれば、あなたは自由になります。
誰にも支配されなくなります。
自分の人生を生きることが、できるようになります。
その時、きっと戦争が起こる理由が見えて来るでしょう。