夢を現実に その2
一見、夢を叶えたように見えても、そのあと、うまく行かなくなることがあります。
叶えたはずの夢が、つまらなく思えるようになるかもしれません。
うまく行かなくなった場合、実は、それはまだ夢が本当に叶う前だと考えられます。
夢を叶えるためには、いろいろ試しながら、失敗を繰り返していたはずです。
夢を叶えたあとに、それがだめになってしまうと、すごく落ち込んでしまいますが、それは夢が叶ったと思っているからです。
実は、まだ夢は完全に叶ったわけでなく、まだ途中だったと考えれば、うまく行かなくなった状況も、それまでの失敗と同じものだと、気がつくでしょう。
夢に対する思いが強いのであれば、そこであきらめることはないと思います。
どんなに苦境に思える状況でも、じゃあどうすればいいのだろうかと、さらなる一手を考えるはずです。
そして、そこから復活することができたなら、前に夢を叶えたと思っていたものが、実はまだ完成形ではなかったのだと、知ることになるでしょう。
夢を叶えたつもりが、何か違うなと思う場合、それは元の企画書や設計図を、細かい所まできちんと見ていなかったということでしょう。
料理で言えば、スパイスや隠し味を入れるのを、忘れているようなものです。
本当はそこにこそ醍醐味があるはずなのに、その部分を見落としていて、表面的な完成にだけ、目を向けているのだと思います。
夢のマイホームを手に入れて、大喜びはしたものの、そのローンの支払いのために、朝から晩まで働き通し。
体は壊すし、家族との時間も取れません。
せかっくのマイホームも、くたくたになって寝るだけの場所です。
家族からは不満をぶつけられ、誰のために働いているのかと、大喧嘩になることもあるでしょう。
こうなっては、何のためにマイホームを購入したのか、わかりませんよね。
マイホームにばかり目が行ってしまい、マイホームによって何を得ようとしていたのかを、忘れているのです。
初めの頃とは、いつの間にか求めるものが違っていた、ということもあると思います。
実は、それまでとは違う夢を見るようになっていた、ということですね。
そのことを素直に認めていれば、今の状況に変化が訪れても、あまり問題にならないでしょう。
しかし、そこに自分が気づいていなければ、これまでやっていたことが、続けられなくなったら落ち込むでしょう。
また、続けられたとしても、何だか居心地が悪いと思います。
いずれにしても、自分の本音と、自分が置かれている状況が一致していないと、うまく行かなくなるものです。
自分が本当に望んでいるものは何なのか。
そこのところをよく確かめて、決して忘れないようにして下さい。
見かけ上、願いが叶っていないように見えていても、実は願いは叶っていた、ということもあると思います。