自分が大好き その3
自分のことが嫌だなと思う時、それは本当の自分からのサインです。
つまり、自分に着せられている価値観の衣服を、もっといいものに替えて欲しいという要求なのです。
本当の自分が問題にしているのは、あくまで価値観であって、自分自身のことではありません。
ところが、多くの人は自分と言うと、本当の自分と価値観の衣服を区別せず、全部をひとまとめにして、自分だと受け止めています。
今の自分が嫌だなと感じた時、自分が身に着けている価値観ではなく、自分自身を否定的に考えてしまい、身動きが取れなくなってしまうのです。
ですから、嫌なことがあったり、つらいことがあっても、自分を否定してはいけません。
問題にするのは、自分が身に着けている価値観です。
嫌なのであれば、その価値観に執着しないで、さっさと手放してしまうことです。
穴が空いたぼろぼろの服を着ていると考えてみて下さい。
みっともないですし、体は穴が空いているのは寒いと訴えます。
それでも、あなたは自分には、こんなぼろ服がお似合いだと決めつけて、服を着替えようとしません。
体が我慢できずにぶるぶる震えて、寒いんだけどと訴えると、服を替えたくても金がないし、服を買う所もないと、あなたは弁解します。
そして、人目を気にしながら、寒さと戦い、結局は体調を崩して倒れてしまいます。
それで考え直すかと思えば、これが自分の人生なのさと、自嘲するばかりです。
こんなのって、おかしいと思いませんか。
ぶつぶつ言ってないで、服を替えるように動けばいいのです。
お金がないとか、買う店がないなど言い訳をする暇があれば、誰かに相談するとか、自分で作るとか、工夫をすればいいことなのです。
そうしないのは、自分なんかボロ服がお似合いだという、固執した考えがあるからです。
何かの考え方を変えればいいのはわかっているけれど、それがなかなかできないという場合、その陰に固執した考え方が潜んでいます。
いったい自分は何に固執しているのか。
どうしてそんなことに、こだわってしまうのか。
その理由を知るために、子供の頃に戻りながら、原点を探ってみるといいでしょう。
こだわりの理由がわかれば、今はこだわる必要がないと理解ができます。
そうすれば考え方を変えることができるので、心の本音で嫌っているような、歪んだ価値観を手放すことができるのです。
本当の自分が満足するような、価値観の衣服をまとうようになれば、それは喜びや嬉しさとなります。
そして、そんな自分を、あなたは大好きになるのです。