犯罪が伝えていること その2
サイバー攻撃は身代金を要求します。
つまり、お金が欲しいのです。
他人になりすまして、その人のカード機能を使い、買い物をする人も、お金が欲しいのです。
泥棒や強盗が他人のお金を奪い取るのも、お金が欲しいからです。
と言うことは、お金が必要のない暮らしが実現できれば、このような犯罪は自然になくなるといことですね。
お金がない社会なんて、できるわけないだろうが、と言う人はいます。
でも、本当にそうなのか、真剣に考えてみて欲しいと思います。
遥か昔は、お金なんてなかったはずです。
それでも、人々は互いに助け合って生きて来ました。
お金は人類の歴史の途中で、何者かが取り入れたシステムに過ぎません。
便利かもしれませんが、絶対的なものではないのです。
昔から、周囲の人々を支配するという発想は、あったと思います。
動物の世界でも、力の強い雄が多くの雌や、食べ物のある縄張りを独占します。
力が衰えると、他の雄に全てを奪われてしまうのです。
人間も動物の一種ですから、そのような支配欲というものが、元々備わっていたのでしょう。
その支配欲にとって、お金は人々を支配するための、格好の手段なのです。
全てをお金によって、手に入れるシステムを構築しておけば、お金を多く持つ者が、世の中を支配できるわけです。
そこには必ず、支配する者と支配される者があります。
金持ちと貧乏人がいます。
全員が平等ということは有り得ません。
支配することが目的ですから、平等はあってはならないのです。
お金さえあれば、楽に生きて行ける。
お金さえあれば、何でもできる。
お金さえあれば、何も心配することはない。
こんな考えに洗脳された人々は、日夜お金稼ぎに精を出し、お金を必要としない暮らしがあるなんて、考えもしません。
このまま頑張り続ければ、何とかなると信じて、ずっと支配され続けるのです。
それでも、このままではどうにもならないと思う人は、いるわけです。
そんな、お金がないために苦労した人や、つらい想いをした人は、お金を手に入れるために、何でもしようと思うかもしれません。
たとえ、それが悪いことだとわかっていても、誰かを傷つけるとわかっていても、自分が生きて行くためには仕方がない、という理屈が生まれます。
そんな理屈が通るものかと言うならば、その人がそんな理屈を生まなくてもいいように、力を貸してやればいいのです。
しかし何でもかんでも、個人の責任で生きて行く世の中ですから、お金のない人が苦しんでいようと、そんなことには無頓着です。
その結果、自分の責任で生きて行く、自分にとっての正義は自分で決める、ということになり、様々な金銭目的の犯罪が生じるのです。