世田谷区のリユース促進
まだ十分に使えるのに、もういらないからと捨ててしまうことって、ありますよね。
いらない物を捨てることに、何の抵抗感もない人もいる一方で、もったいないよなぁと思いながら、捨てるしかないからと思って捨てる人もいます。
中古の品を売買する店もありますが、商売をする立場から見ると、もったいないかどうかよりも、それが売れるかどうかという視点で、品定めをするでしょう。
せっかく持って行った品が、これは買い取れないからと言われて、持ち帰るという経験をすると、今度は持って行かずに捨ててしまうと思います。
しかし、儲けを考えるのではなく、これを使いたい人にあげますよ、という場があれば、引き取ってもらえる品は、いくらでもあるでしょう。
この場合、引き取る条件は、売れるかどうかではなく、使えるかどうかです。
また、使うというのも、必ずしも作動する物ということではなく、インテリアとしての価値があればいいわけです。
それをどう使うかは、商品を見に来た人が決めることです。
そんな場があれば楽しいだろうと思うのですが、実際に世田谷区がそういう場を設けました。
無駄なゴミを減らす取り組みとして、まだ使える物を、それを欲しいという人へ渡すというものです。
中古品として十分売れるという物には、少々の値段をつけていますが、欲しい人からすれば、格安の値段です。
また、値段をつけない0円の品もありますから、お金のない人は大助かりです。
出品した品の9割が、誰かの手に渡っているということですので、この事業は大成功と言えるでしょう。
世田谷区のこの取り組みは、今のところはゴミを減らす実証実験ということだそうですが、これだけ好評であれば、今後も本格的に行われると思います。
また同様の取り組みを、他の地方行政でも行うようになるでしょう。
この取り組みが日本中に広がれば、みんなのゴミに対する考え方が、変わって来るでしょうし、お金がなくてもやって行けるという、一つのモデルになると思います。
これは人々の助け合いという行動につながりますから、いらない物を必要な人に譲るということだけでなく、自分の持っている力を、助けを求めている人に、無償で提供するという、慈善行為へと発展して行くでしょう。
とても素晴らしい取り組みだと思います。