> 社会 > いい話 > 素敵な人

素敵な人

この記事は3で読めます。

YouTubeに「ちーチャンネル」を開設された山田千紘さん(30)は、20歳の時に列車事故で、右手と両足を失ったと言います。

自殺を考えたこともあったそうですが、周囲の人々の支えによって、両脚義足で生活ができるほどになりました。

山田さんは杖も使わず、どこにでも出かけて行きます。

当然ながら義足で歩くことは、初めはとても大変だったそうですが、努力によって一人で歩けるようになりました。

ズボンをはいていれば、両脚が義足だと気がつく人は、いないと思います。

それぐらい、スムーズに歩いてらっしゃいます。

腕は左側しかありませんが、それでも自分のことは何でもできます。

今、山田さんは一人暮らしをしながら、会社勤めもして、YouTubeチャンネルで自分の経験を発信することで、多くのつらい想いをしている人たちを、励まし続けています。

山田さんが励ましているのは、自分と同じような、手足を失った人たちばかりではありません。

あらゆる状況の悩める人たちが、励ます対象です。

だめだと思えるようなことも、頑張ることで乗り越えられる、という事を、山田さんは自らの経験を動画で発信することで、実際にそれが目に見えるようにしています。

また、自分がここまで来られたのは、周囲の人たちの支えによるものだと述べ、感謝の気持ちを持つことの、大切さを訴えています。

日常に当たり前なことなどなく、当たり前だと思っているようなことも、誰かの支えがあるからこそだと、山田さんは言います。

どんなことでも、それを当たり前だと思ってしまうと、そこへの感謝の気持ちが失われてしまうと、山田さんは忠告します。

全く、そのとおりだと思います。

また、山田さんは自分が義足であることを、隠しません。

義足を着ける時は、基本的に半ズボンをはいて、義足が他の人から見えるようにするそうです。

子供たちの多くは、義足を見たら不思議がります。

ですから、わざと義足を見せることで、見慣れさせようと言うのです。

そうすれば、子供たちが大人になった時に、義足を隠す必要がない、世の中になるわけですね。

幼い頃から、手足がないということで、それを恥ずかしく思ったり、そのことでいじめられたり、ということが現実にあります。

山田さんは、自分が義足を堂々と見せることで、全ての子供たちにとって、手足があるかどうかは、問題ではないということを、教えようとしているのです。

「人と違う体を隠すことはない。自分らしくいればいい」。

これが、山田さんがみんなに伝えたい言葉です。

これはまた、体だけではなく、一人一人の能力や感性など、目に見えないことについても、言えることです。

自分らしく生きる。

それは、今の自分を認め、自分を好きになる、ということです。

これは、これからの時代を生きて行く人たちに、求められていることだと思います。

大人も子供も同じです。

そのことを、山田さんはみんなの先頭に立って、教えてくれています。

本当に素晴らしく、素敵でかっこいい魅力的な人だと思います。