大切なのは生き様 その1
人間にとって何より大事なのは、どう生きるかということです。
人はとにかく、生きることに必死で、死を敵視します。
死なないために生きている人は、どれほど多くいることでしょうか。
その生き方は、ただ生きることが目的です。
死にたくないから、お金を稼ぎますし、嫌な仕事でもするのです。
そうしないと、生きていけないと思うから、そうするのです。
でも、それではただ生きるだけの、人生になってしまいます。
人は必ず死ぬます。
死ぬということは、自然な物事の流れです。
死が恐ろしく見えるのは、死んでしまった人の姿だったり、死んだあとのことが想像できない、ということが理由でしょう。
つまり、死を恐れる人は、自分と肉体を同一視しているのです。
肉体が自分だと信じていると、誰かが死を迎えた時や、その後の肉体の様子を見た時に、とても恐ろしく思えます。
また、脳が心を創っていると考えるわけですから、その脳が死によって崩壊してしまうと、心である自分は消滅すると、受け止めてしまうのです。
自分が消えてなくなるなんて、考えるだけで怖くなるのではないでしょうか。
しかし、自分と肉体が同一ではないと知れば、死についての受け止め方も、変わって来るでしょう。
いずれにしても、私たちはこの世界で生きていますし、何かの活動を行います。
ご飯を食べる、どこかへ行く、遊ぶ、お喋りをする お金を稼ぐ。
これらは全て活動です。
そして、大半の方がこれらの活動をすることが、生きることだと考えていると思います。
それは間違いではありませんが、正解とも言えません。
私たちは人間ですから、人間としての生き方というものが、重要なのです。
ただ生きているだけでは、他の動物たちと変わりありません。
人間として生きるということは、そこに学びがありますし、創造があります。
創造というのは、何か物を作るということだけではありません。
新しいやり方、新しい生き方、新しい付き合い方を、生み出していくことも、創造なのです。
形があってもなくても関係ありません。
それまでなかったものを、新たに生み出すことが創造です。
人間は創造することに喜びを感じます。
創造がない人生は、面白味がないものになってしまいます。
また、他人に何かを強要されたり、うまく乗せられて、他の人と同じことをする人生は、自分の生き方とは言えません。
強要された人生は、苦痛と不満だらけです。
乗せられた人生は、初めは楽しいかもしれませんが、次第に虚しくなって行きます。
自分はどうありたいのか。
自分はどう生きたいのか。
自分は何を求めているのか。
そこを見極めて追求して行くことこそが、人生の醍醐味であり面白さなのです。