あなたが神さま
困った時の神頼み。
誰もが経験したことが、あるのではないでしょうか。
でも、この考え方の根底には、神さまと人間という関係があります。
それは支配者と被支配者、創造者と被創造物という関係です。
自分の力では、どうしようもない状況に遭遇すると、自分の無力さを見せつけられたような気になります。
それでも、その状況を何とかせねばとなると、自分よりも力のある者に、頼らざるを得ません。
その結果、神さまに頼ることになるわけです。
でも、神さまとは何でしょうか。
どのような存在なのでしょうか。
人間のように肉体を持たず、人間には想像もつかないような、優れた能力を持つ者であれば、その存在を人間は神さまだと、受け止めると思います。
もしかしたら、それは神さまではなく、単なる高次元の存在、あるいは異星人かもしれません。
それでも、人間には神さまのように思えてしまうでしょう。
ところで、全ての存在が宇宙の一部であるわけですから、私たちも、他の星の異星人たちも、みんな同じ宇宙の一部です。
宇宙全体を大きなエネルギーの塊だとみなせば、わかりやすいと思います。
私たちは、そのエネルギーの一部なのです。
宇宙の一部である私たちに、意識があるということは、宇宙全体に及ぶ意識が、存在していると考えることができるでしょう。
宇宙には意識があり、宇宙は自らの意識によって活動しているのです。
地球上で起こることも、私たちの日常の出来事も、全て宇宙の意識の一部によって、生じるものです。
私たち自身が、宇宙の意識の一部ですから、私たちの行動は全て、宇宙の意識の内に含まれているわけです。
宇宙の支配者が神さまだと考えるのであれば、宇宙意識が神さまと言えるでしょう。
そして、私たちは宇宙の一部ですから、神さまの一部であるのです。
つまり、神さまは私たちの存在を通して、人間というものを体験していると、考えることができるでしょう。
豊かな人たちも貧しい人たちも、笑っている人たちも泣いている人たちも、仲よくしている人たちも、争っている人たちも、全て神さまにとっては、一つの体験であるわけです。
そこに本当の意味での善悪はありません。
いいことや悪いことに見えても、それは人間が決めた基準によるものです。
神さまからすれば、どんなことでも一つの体験に過ぎません。
いずれにしても、自分は神さまの一部、あるいは神さまの分身だと考えて、どんな状況においても、自分が思うとおりに行動すればいいと思います。
自分だけでなく、他の者たちもみんな、同じ神さまの分身なのだと理解していれば、誰に遠慮することもなくなりますし、争うこともなくなります。
自分という存在に尊厳を認め、自分に相応しい生き方を、探ることができるでしょう。