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原因と結果

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物事には、原因と結果があります。

たとえば、道に大きな穴が空いているとします。

そして、前を見ないで歩いている人が、その穴に落ちたとしましょう。

この場合、道に穴が空いていたから、この人は穴に落ちた、と見ることができます。

すなわち、道の穴が原因で、穴に落ちたことが結果になります。

 ※kimkimkaoruさんによる写真ACからの画像です。

でも、この人がちゃんと前を見ていれば、穴に気づいて、落ちずに済んだかもしれません。

となると、結果は先ほどと同じ、穴に落ちたことでも、原因は前を見ていなかったこと、ということになります。

あるいは、この人はこの日に限って、いつもとは違う道を、通っていたのかもしれません。

すると、違う道を通ったということも、原因と考えられます。

でも、実際はこれらのことが、全て重なった結果、穴に落ちるという結果を、導いたのです。

つまり、全部が原因なのですね。

朝寝坊して急いでいたため、歩きながらスマホをいじったのだとすれば、朝寝坊も原因の一つになります。

朝寝坊をするハメになったのが、久しぶりに会った古い友人と、朝方近くまでお酒を飲んでいたからだとすると、これもまた原因の一つということになるでしょう。

この友人が、この人に会いたくなったのも、原因の一つと言うとができます。

こんなこと、言い出したらキリがありませんね。

 ※tropchou19981027さんによる写真ACからの画像です。

何で、こんなことになってしまったんだ、と嘆きたくなることはあるでしょう。

でも、「何で」の理由を考えて行くと、結局はなるべくしてなったとしか、言えなくなります。

ただ、その中で、自分が関わっている部分については、反省することができます。

今後、同じようなことにならないよう、気をつけることはできます。

 ※kimkimkaoruさんによる写真ACからの画像です

さて、道の穴に誰かが落ちた、という結果について、見てみましょう。

落ちたというのは、一つの結果ですが、そのために落ちた人は、怪我をするかもしれません。

下手をすれば、死ぬということも考えられます。

穴に落ちたという結果は一つでも、そこに続く別の結果は、幾通りかに分かれます。

仮に落ちた人が無事であっても、そこから這い出すなどの手間がかかります。

その手間のせいで、本来なら起こらないはずのことが、起こってしまう可能性はありますよね。

その人が怪我をしたり、死んでしまったりすれば、尚のこと、その先のことに、大きな影響を与えることになるでしょう。

このように、たった一つの結果に見えることでも、実は多岐に渡って影響を及ぼすものです。

影響の大きさを問わなければ、恐らくは、その後の世界全体に影響があると言えるでしょう。

これぐらいいいだろうとか、自分一人がすることで、どうなるものでもない、などと考えるのは、間違いです。

実際は一人の行動が、世の中全体に何等かの影響を、及ぼしているのです。

 ※Gordon JohnsonさんによるPixabayからの画像です。

原因にしても結果にしても、突き詰めて考えると、全てはつながっているのだな、ということがわかると思います。

どうして自分は生まれて来たのだろう。
自分なんか生まれなければよかったのに。

こう考えてしまう人も、いると思いますが、その考えが正しくないことは、原因と結果の話から、わかるのではないでしょうか。

何かが起こるのには、現在から過去の時間全てを含めた、世界全体が関わっています。

誰かが生まれることは、ある意味、遠い遠い昔から決まっていのだと、言えるでしょう。

それは世界の意思であり、人類全体の意思なのです。

ですから、生まれなくてもよかったのに、という人など、一人も存在しないわけです。

自分なんかに何ができるんだ。
自分は何もできない無価値な人間だ。

こう考えるのも、同じ理由で、正しいとは言えません。

先に説明したとおり、何かをすれば、それは必ず、現在から未来の時間全てを含めた、世界全体に影響を及ぼします。

それがどのような影響なのかは、必ずしも知ることはできません。

でも、自分が知らないだけのことで、影響は必ずあるのです。

ですから、何もできない無価値な者など、一人も存在しないのですね。

自分に自信がない方は、自分の力を知らないだけです。

また、力というものを、何か派手なもののように、思い込んでいるのでしょう。

自分の力とは、自分が自分らしくいることです。