どうしようもない時 その1
どうしようもないほど腹が立つ。
どうしようもないほど困惑する。
どうしようもなくて絶望する
こんな時は、すっかり頭も心も混乱し、自分を見失っています。
本来の自分が見えなくなり、嫌なことに意識が縛りつけられ、振り回されているような感じです。
もうやめてと言っているのに、ぐるぐる回るコースを、猛スピードで走るジェットコースターに、無理やり乗せられているようなものですね。
こんな時には、どうするのか。
どうしようもないはずですが、方法はあるのです。
こんな時には、こう考えるのです。
さて、この状況から何が学べるのかな。
ふざけているように思えるかもしれませんが、そうではありません。
真剣にこう考えることで、意識の焦点を混乱から、外すことができるのです。
混乱の中で、どうしていいかわからない時と言うのは、意識が主観の塊になっています。
自分自身を外から眺める、客観性というものが、欠けている状態です。
この自分を外から眺めるというのは、自分自身の中にある高度な自分、言い換えれば、本来の自分の立ち位置なのです。
普段、私たちは目の前にある事柄に、いろいろ考えて対処しようとしますが、それでいいのかどうかを、自分より上の視点からも眺めて、確かめています。
この上からの視点と、通常の視点が一致している時、物事はうまく流れて行きます。
一見、混乱の中にいるように見えても、自分自身は安定した落ち着きの中に、いることができるのです。
ところが、どうしようもなくなって途方に暮れている時は、この上からの視点というものと、つながりが失われているのです。
と言うことは、この視点とのつながりを回復させれば、どうしようもないと思っていた所に、道が開けるわけですね。
それが、さて、この状況から何が学べるのかな、と自問することなのです。