望んでいるのはお金? それとも
ああいう事がしたい、こういう事がしたい。
いろいろ考えた末に、やっぱり無理だ、お金がない、と思ってしまう人は、多いのではないでしょうか。
今の世の中は、お金で動くシステムになっています。
ですから、お金がないと、食べる物も買えませんし、住む所もなくなってしまいます。
その日を生きて行くのに精一杯で、自分の夢を叶えるなんて、夢のまた夢です。
でも、本当にそうなのでしょうか。
何かをやりたいと考える時、そこに商売を絡めることが、多いと思います。
たとえば、料理が好きだから、いろんな料理を作ってみたい。
そして、それを大勢の人に味わってもらいたい。
こう考えた時、レストランや食堂、居酒屋などの店を、思い浮かべるでしょう。
当然、そこには経営という問題が付いて来ます。
お店を開くにも資金が必要だし、開いたあとも、お店を維持するための、儲けが求められます。
自分の料理を、みんなに食べてもらいたいだけなのに、お金の計算をしなくてはなりません。
お金がなければ、お店は開けませんし、お店を開いても、お客がどのぐらい来てくれるのかは、その日によって異なります。
今のコロナ騒ぎのようなことが起これば、いつもは来てくれるはずのお客が、ぱったり足を運んでくれなくなってしまいます。
そうなると、収入が激減し、お店を維持することは困難になります。
また、世の中の情勢により、食材の値段が高騰すると、それが料理の値段に反映されることになるでしょう。
しかし、あまり値段を上げ過ぎると、誰も注文してくれなくなります。
値段を抑えようとすると、食材の質を落とす必要が出るかもしれません。
このように経営が絡んで来ると、お金のやり繰りに力を注ぐことになります。
それでは、お店を維持できたとしても、それが自分のやりたかったことなのか、という疑問が生じるでしょう。
お金そのものを望んでいる人ならば、食材の質をどうしようが、料理の値段をどうしようが、あまり気にすることはないでしょう。
自慢の料理ではなく、儲かる料理を考えればいいのです。
しかし、本来の目的が、自分の料理をみんなに喜んでもらう、ということであれば、話は変わって来ます。
経営を維持できたとしても、自慢の料理を出せなければ、目的が達成できたとは言えません。
お金がなければ、やりたい事ができない。
要するに、問題はお金です。
さらに言えば、お金がなければ、何もできないという発想が、問題なのです。
自分の料理を人にふるまうのであれば、お店という形をとらなくても、できるでしょう。
その時の自分にできる範囲で、精一杯の料理を作ればいいのです。
その気持ちがみんなに通じれば、自分たちにも何か手伝わせて欲しいと、言ってくれるかもしれません。
そうなれば、多くの人ができる範囲で力を合わせる中で、料理の腕を存分に振るうということが、できるのではないでしょうか。
もしかしたら、これはイベントという形で、行われるかもしれません。
あるいは、それぞれが少しずつ負担することで、お店を作るということもあるでしょう。
食事に困っている人の所へ行き、美味しいご馳走を、作ってあげるという方法もあると思います。
もちろん、自分一人でするのではなく、同じ想いを持つ人たちが、協力し合ってするのです。
お金がないと何もできない、という考え方は、ある立場に置いてのみ、成立するものです。
そんな立場しかないと考えてしまうのは、資本主義を維持するための洗脳です。
お金がなくても、やりたい事をしている人は、実際にいるのです。
そこには必ず、無償で力を貸してくれる人たちがいます。
つまり、人々の心を動かすことができれば、お金がなくても、物事は動くのです。
では、どうすれば人の心を動かせるのでしょうか。
それは、熱意です。
懸命に何かをやろうとしている人を見た時、何かを手伝いたくなるのが人情です。
特に、誰かのためにやろうとしている事は、多くの賛同を得られやすいでしょう。
お金がないから、何もできないと思う時、本当にそうなのかと、自分の考えを疑ってみて下さい。
自分がやりたいことは、お金稼ぎではなく、こういうことなのだと、はっきりすれば、それに向かって一歩ずつ、今できることをやってみて下さい。
そうすれば、必ずやりたい事はできるでしょう。
自分の望みが叶った姿を思い描く時、お金を稼いで成功している姿を、思い浮かべるのは間違いです。
望みの方向がずれています。
自分がやりたい事に、一心に打ち込んでいる姿を、思い浮かべて下さい。
それは、あなたがたどり着くのを待っている、確定したあなたの未来の姿なのです。