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母なる地球

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 ※Gerd AltmannさんによるPixabayからの画像です。

母なる地球。

よく聞く言葉です。

全てのものは、地球から生まれたという意味ですね。

生命が海から始まったと言う時には、母なる海という言い方もしますが、海は地球の一部です。

海の環境というものは、海単独で成り立つものではありません。

山や大気の状態が影響しますし、地球の自転や、地球と月の引力、また地球が受ける太陽の影響なども、大きく関係しています。

ですから、地球の一部である海だけを、特別視するのではなく、地球全体で物事をとらえているのですね。

でも、私はこの言葉に、少し違和感を覚えます。

何だか、きれい事を言っているように、聞こえてしまうのです。

もちろん、本当に地球を全ての母ととらえて、そう表現する人もいるでしょう。

自分が感じていることを、言葉で伝えようとすると、こういう表現になってしまうのですね。

ただ、言葉には限界がありますし、同じことを言っているつもりでも、その言葉で表現しようとしているもの、その人が本当に感じているものが、微妙に違っていることって、ありますよね。

それは、よくトラブルの元になります。

 ※FineGraphicsさんによる写真ACからの画像です。

たとえば、一生懸命という言葉の意味、一生懸命の中身が、人によってとらえかたが違うと、自分は一生懸命にやっているのに、全然一生懸命にやっていないと、言われてしまうことがあるでしょう。

神さまという言葉でも、人によって、とらえ方が様々です。

それを、自分のとらえ方が絶対に正しいと考えると、争いになってしまいます。

本当はわかっていないのに、偉い人が言った言葉を使うと、何となく自分も偉くなったような気がしますよね。

そんな感じで、母なる地球という言葉を使う人が、いるように思えてしまいます。

言葉よりも、大切なのは意味であり、感覚です。

母なる地球という言葉が、何を意味していようとしているのかを、理解することです。

その理解というのも、全ては地球の一部であるという、知識としての理解ではなく、感覚的な理解が必要です。

自分が地球の一部なんだ、自分はいつも地球とつながっているんだ、という感覚を持つことです。

では、どうすれば、そんな感覚が持てるのでしょうか。

簡単です。

 ※PexelsさんによるPixabayからの画像です。

あなたがどこにいても構いません。

山にいようと、海にいようと、街中にいようと、家の中にいようと、全ては地球の一部です。

どこにいても、あなたは地球にいるのですから。

どこにいようと、自分は地球にいるのだと、認識して下さい。

目の前に、リンゴがあれば、それはリンゴだと認識するでしょう。

それと同じように、今自分がいる所は、地球なんだと認識するのです。

それで、その地球に対して、こう呼びかけて下さい。

お母さん。

地球を意識しながら、お母さんと呼びかければ、あなたの中に、明らかにそれまでとは異なる感覚が、生まれると思います。

それは、あなたのお母さんである、地球の存在を感覚的に、とらえたものです。

自分が地球とつながっているという、感覚的な認識です。

それがわかれば、母なる地球という言葉に、私が違和感を覚えることが、わかってもらえると思います。

実際の母親のことを、他人に伝える時に、私の母なる人間ですとは、言いませんよね。

それと同じことなのです。

地球という言葉を使う時点で、自分と地球を分離しているのです。

つながりを感じる時、自分と相手を区別する名前は、必要ありません。

大きな大きなお母さんを、感じてみて下さい。

 ※silviaritaさんによるPixabayからの画像です。