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想像してみて

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想像してみて下さい。
お金がなければ、どんな暮らしになるのかを。

想像してみて下さい。
病気や怪我で、体が不自由になった時のことを。

想像してみて下さい。
歳をとって、一人きりになっている自分を。

想像してみて下さい。
死に瀕している自分を。

何かを想像する時、単なる映像だけでなく、そこに何等かの感情が、付加されています。

 ※Ellen26さんによるPixabayからの画像です。

たとえば、山を散策している時に、大きなクマに出くわしたと想像すると、クマに対する恐怖感も、一緒に思い浮かぶでしょう。

呼び鈴を鳴らされて、玄関を開けたら、そこに包丁を持った男が立っていた。
ぞっとしますよね。

崖っぷちに立って、下をのぞき込んでいた時に、誰かに背中を押されて、落ちてしまった。
思わず悲鳴を上げたくなるでしょう。

恐怖や驚き、不安などのネガティブな感情が付加することで、想像の世界はとても嫌なものになります。

でも、想像とは自分勝手な設定で、創り上げた世界です。

設定を変えたり、自分が知らなかった情報を、付け加えることで、同じ場面が全然違うものになってしまいます。

たとえば、山で出くわしたクマは、自分が子供の頃から育てたクマで、とても人懐っこく、躾けもできている、クマだとしましょう。

クマを見たあなたは、恐怖を感じるでしょうか。
感じませんよね。

自分を出迎えてくれたクマに対して、喜びの笑みを浮かべるでしょう。

呼び鈴が鳴ったので、玄関に出ると、男が包丁を持って立っていた。

でも、実はその人は包丁研ぎのおじさんで、表で包丁を研ぎ終わったので、終わりましたよと知らせてくれたのです。

全然怖くありませんよね。
どうも、ありがとうございましたと、頭を下げるでしょう。

 ※Free-PhotosさんによるPixabayからの画像です。

崖から下に落ちた場面も、実はゲームだったら、どうでしょうか。

のぞき込んでいたのは、スポンジ状の巨大なスクリーンで、落ちると同時に、落ちる時の周囲の情景が、スクリーンに映し出されるのです。

もちろん、これがゲームなのは、落とされる前からわかっています。

わからないのは、いつ突き落とされるかということだけです。

どうですか。
ワクワクドキドキしませんか。

ゲームだとわかっていても、悲鳴を上げてしまうかもしれませんね。

こんな感じで、同じように見える状況でも、そこをどのように見るのか、そこにどのような感情を付加するかで、全く違った世界になります。

これは想像の世界だけでなく、現実の世界でも同じことです。

私たちは自分が知っている情報に基づいて、物事を判断しています。

その情報が間違っていたり、情報量が限られていると、物事を正しく判断できなくなります。

その結果、本当はそんなに不安にならなくてもいいのに、不安に押し潰されそうになったりします。

困った時は、それに応じた動きをすればいいのに、そんな動きはできないと思い込んでいると、文字通り身動きが取れなくなってしまいます。

 ※99mimimiさんによるPixabayからの画像です。

想像してみて下さい。
お金がなければ、どんな暮らしになるのかを。

想像してみて下さい。
病気や怪我で、体が不自由になった時のことを。

想像してみて下さい。
歳をとって、一人きりになっている自分を。

想像してみて下さい。
死に瀕している自分を。

これらの想像が、あなたにとって不吉に思えるのだとしたら、それはあなたが持つ情報に、問題があるということです。

私たちは世界の全てを、知り得ているわけではありません。
知ったつもりになっているだけです。

何かを嫌だと判断したくなる時、あるいは、物事がうまく行かないと感じている時、自分は知ったかぶりをしているのだと、考えて下さい。

状況が悪いのではなく、自分の持つ情報が足らないのか、間違っているのだと考えてみて下さい。

何故なら、同じような状況でも、笑顔を見せられる人がいるからです。

笑顔が嫌いであるのなら、仕方がありませんが、自分も笑顔になりたいのであれば、笑顔を知る人の情報を、自分も持つようにすればいいのです。

新たな情報を得て、新しい物の見方ができるようになった時、再び想像してみて下さい。

お金がなければ、どんな暮らしになるのかを。
病気や怪我で、体が不自由になった時のことを。
歳をとって、一人きりになっている自分を。
死に瀕している自分を。

状況は同じでも、きっと真逆のイメージが、思い浮かぶことでしょう。